12

ベッドにギシリと座って微笑む彼の下に跪く。
呆然とする頭で、ふと考えた。


(…なんか、王様と家来みたいだな…)


顔を上げる。

そこには、やはり驚くぐらい綺麗な蒼がいて、
そんな彼の下に跪く…鎖で手足を繋がれた俺。

やっぱり、俺と蒼にはこういう関係がお似合いなのだろうと、ふと考えてしまった。

下着を脱がす。

……何度も見ても、ゾクリとし、息を呑む。
最早嫉妬することもできない。芸術品かと思う程逞しく、けれど生々しく赤黒く昂ぶっている形の良い性器に唇を這わせた。


「…ん…っ、ふ…」

「…っ、必死な顔して、かわいい」


ぺろぺろして、唾液が垂れるほど亀頭を飴玉みたいにしゃぶった。
舌で亀頭の形をぐって押すほど強く擦って吸ったり形に合わせて円を描くみたいに這わせたり、舐めてるだけで自分の性器が硬くなってぽたー…と先走りが零れる。

いつもなら嫌だと思うはずなのに、こんなに気持ちの抵抗がないのは初めてだ。

心の片隅で何かが必死に叫んでいる。

でも、そんな叫びは小さすぎて、俺には届かない。
…そうだ。蒼のを舐めるのが嫌だなんて抵抗、もともとあった方がオカシイんだろう。

こんなに綺麗で優しい蒼が、今俺の傍にいてくれてるんだから。
それだけで、いい。


「んっ、んぐ…ッ、はむ…っ」


角度を変えながら亀頭に舌先を這わせて舐める。

見た目の暴力ともいえるほど重量感のある性器。
とろとろと流れてきた先走りを舌で絡めとりながら亀頭をぢゅうぢゅうして、もっと出てこないかなって尿道口を何度も擦ったり吸ったり、えぐるように舐めまわして飲み込んだ。

口内を満たす独特な苦い味。
そうやって動くたびに鳴る鎖の音に、一瞬思考が邪魔されて少し眉が寄った。
自分でも飽きないのかと思うぐらい舐めまわした
歯を立てないように丁寧に舐めていくと、裏筋に舌を這わせた途端蒼が小さく声を漏らして震えた。


「…ッ」


視線だけを上げる。

……と、微かに眉を寄せ、瞼を震わせて、頬が少し赤く色づいている蒼の表情。
息を呑み、目を奪われてしまうほど物凄い色気のある顔に、胸がどくんと跳ねる。

俺が見上げていることに気がつくと、何故か怒ったような顔で視線を逸らされた。


「…っふ、んん…っ、ん、ん゛、ぅ…ッ」


それに首を傾げたのも一瞬で、今度はそれをできるだけ奥まで口に含んで、しゃぶる。
頭を上下に揺らし、亀頭の形が崩れるほど上顎と喉でヌヂャヌヂャ音を鳴らして擦った。

普通の人より確実に大きいサイズの彼のモノを咥えると、口のなかがいっぱいになって息がしにくい。
舌で尿道口をチロチロなめたり、頭を上下させたり、咥えきれないところもちゃんと手で刺激する。


「…っ、ん゛、ぐぅ…っ、ふ…っ」


ひたすらそうしていると、グチャグチャ鳴る音が水っぽく、粘稠な感じになる。
それと同時に、昂ぶった肉棒もびくびくと細かく震えて一際大きくなったような気がした。
更に喉を圧迫し、亀頭が粘膜を掻き回す感覚が苦しいのに意外に気持ち良くてもっといっぱい亀頭で粘膜を擦りたくなる。
唾液と、蒼の性器から垂れる先走りが合わさって、飲みこみながらも溢れた分が唇の端から顎に垂れていく。
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