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(…あったかい。優しい)
自分を包み込んでくれる身体に、全身から力が抜けていく。
汗とか鼻水とか涙とか、そしてさっき出た大量の精液と尿に汚れている俺を気にした風もなく、ぎゅうと抱きしめてくれた。
(しかも、前から、目の前から、ぎゅって、してくれた…)
「っ、ひ、ひ…っ、ん…っ、」
「…本気で佐藤のちんこ、壊れちゃったかもね」
「は、はぁ、は…っ、ぁ…?」
「電気流してないのに、まだびくびくしながら漏らし続けてるよ」
抱きあっている間にも、反り返っているちんこは俺と野良の間で俺と野良のワイシャツをびっちゃびちゃに真っ白になるぐらいに濡らしていた。
さっき射精し過ぎて一度出なくなったと思った精液が今度は異常なほどに精液に合わせて尿まで零し続けている。
そして既に彼の手にはリモコンは握られてなくて、床に放り捨てられていた。
抱きしめる前にスイッチを切っていたらしい。
けど、俺はそのことに気づくことができなかった。
いつもなら野良の制服を汚したことに対してもごめんなさいと謝る場面なのに、それさえできない。
「へぁ、へ…」
ずっと上を向いてぶるぶる欲を吐き出している俺にはその言葉は理解できず、考える余裕もなかった。
「…嗚呼、今日の佐藤は今までで一番良いかもしれない」
「…っ、ぁ゛エ、ひ…」
「凄く良い顔してる」
どこか恍惚として、珍しい玩具に見惚れているように細められる彼の切れ長の瞳。
「男なんて絶対無理だと思ってたけど、佐藤なら飼っても良いかも」
頬を撫でる手は、優しい。
うっとりとした表情でじっと見つめてくる野良に、俺は口から唾液を零したまま返事をすることすらできない。
「ねぇ佐藤、ちゃんとこっち見て」
悪戯っぽい声音。
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