5
怯えさせないように、優しく声をかけながら性器を撫でるように擦る。
「ぃ゛…っ、ぁ、…っ、ん…っ、」
痛みを滲ませた泣き声に、嬌声がまざった。
今度は痛くないように気遣って触れていく。
やわやわと陰嚢を揉み、手の平全体で包み込むようにして竿を扱いた。
快感に弱い佐藤のペニスは早くも反応してすぐに硬くなる。
「…ぁ、や…っ、ぃ――っ、」
弄っている性器から色の薄い精液が放たれた。
今日何度目かわからない射精に、佐藤は疲れたように深い呼吸をする。
余韻で身体を小さく震わせていた。
しかし、イッたことによる熱い吐息まじりの声はすぐに違う色を含んだものに変わる。
「ぅ、う゛う…っ、」
床に仰向けになったまま、僕から顔を背けるようにして泣いている。
その白い肌をなぞるように透明な雫が頬におちていく。
くしゃっと顔を歪めたまま、声を押し殺そうと必死に唇を噛み、ぎゅっと瞼を瞑っている。
ひっく、ひっくと嗚咽を漏らすたびに、タイルを流れていく透明な液体。
「……佐藤、」
「……っ」
その頬に触れようとすると、怖がっているような表情をして瞼を更に強く閉じた。
全身を緊張させているのがはっきりとわかる。
伸ばした手は中途半端に宙に浮いたまま行き場を失くした。
…引っ込めようか、一度躊躇って、
その身体を縛っている縄に視線を向ける。
ぐ、とそれを指で掴み、
「…ぅえ…っ、?!」
強く、引いた。
「―――っ、」
一気に近づいた距離に、佐藤の目が虚を突かれたように見開かれる。
それから
「…………」
…なんとなく、
「っ、え…の、のら…?」
抱き締めてみた。
ぎゅっと腕の中に閉じ込めて、よしよしと頭を撫でる。
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