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俺が貸した(ぶんどられた)パジャマが微かに乱れていて透き通るような白く美しい肌がのぞいていて…
「………ぐへへ」
言わずもがな、よからぬ欲求が生じた。
そもそも、好きだって言った人間の前でこんな風に寝るのが悪いんだ。うん。俺は悪くない。野良が悪い。うむ。
なんて責任を相手に転換し、
熱い頬を感じながら、もう一度ごくっと息を呑んだ。
ベッドに手をかける。
「……よいしょ」
もぞもぞと、そのふかふかの布の間に入りこんだ。
「…よ、よし、し、しつれい…します…」
度胸がないので後ろからぎゅっとその身体に腕を回して抱き締めてみる。
見た目はモデル体型の癖に、案外抱きしめてみるといい感じの背中にほっぺを擦りつけ、へへ、とだらしない笑みを浮かべる。
「……起きたら殺されるな、これ」
殴られるだけで済めばラッキーかもしれない。
その瞬間を思うと冷や汗が出る。
とはいっても、今もし野良が起きてしまっても命が危ういのに変わりはないんだけど。
でもこの友人は一度寝たら、並大抵のことでは目が覚めないと知っているからこそできる芸当だった。
「……へへ」
引き締めようにも、どうにも抗えない程に頬が緩み切ってしまう。
あああ幸せ。
幸せって多分こんな気分だと思う。
ふわり。
その髪や身体からいい匂いがする。
シャンプーか、ボディーソープ、または服の洗剤か、はたまたその他。
くんくん、と鼻でその香りを堪能した。
「…んー…」
強く抱きしめ過ぎたのか、小さく不満を滲ませた声。
(ば、ばれた…っ、?!!)
ぎょっとして身を引こうとした
その瞬間、
「…っ、え」
「……」
ごろりと寝返りを打った野良
に、
「――ッ、」
ぎゅうっと抱きしめられた。
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