3
***
野良はその後、「今日泊まるから。シャワー借して」と、いつも通り風呂に入っていった。
そう、結局野良は変わらない。
俺が好きだと知ったところで、何も変わらないんだ。
それでも、
……ジャーっと音が聞こえると、どうにも意識してしまう。
しかも普段俺が使ってる…シャワーを
(…あの野良が、あの、切れ長の瞳で、色が白く、しかもスタイルの良く、友達であることを羨ましがられるほど、色気むんむんの野良が…今、裸で俺の部屋の風呂に…)
細く引き締まって筋肉のほど良くついた身体が、シャワーを浴びてるところなんて想像したら…
「…あー……」
良くない欲求に項垂れ、食事の準備を開始した。
……
………………
…元はといえば、野良のこの慣れてくると遠慮がなくなる距離感がやばいと思う。そのせいで何度翻弄されたことか。
今も、ぽんっと膝の上に頭を乗せて枕にしてきた。
(…よく、自分を好きな相手にこんなことできるよな)
「……佐藤の太腿、やわらかくなくて寝苦しいんだけど」
「し、仕方ないだろ。男なんだから」
夢のような状態に下が見れない。
腹側じゃなく、TVの方を向いているからといって、
…その整った唇から零れる息遣いとか、
頭の感触とか、
間近で見える白い肌のきめ細やかさとか
上から見える睫毛の長さとか、
………猫みたいな雰囲気のちょっと気の強そうで素直じゃない表情とか、
(…は、…頭おかしくなりそう)
しかも長身で、スタイル良い格好いいって言われながら学校では結構ドライで無愛想な野良が、…今、恋人同士みたいに俺に甘えて、しかも膝枕をさせている。
[back][TOP]栞を挟む