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野良に抱かれる女が、
当たり前のように、そういう対象になれる女が、


「…っ、」


(…なんで、俺は男なんだろう)

男じゃなければ、
昨日だって、もしかしたらキスしてもらえたかもしれないのに。

熱くなった瞼から、涙がぼろぼろと頬を伝って零れた。



「…っ、され、たい…」

「…ふーん」



俺の羞恥を滲ませた声に、くす、と小さく笑うような声。


「正直に言えたのは、偉いね」


御褒美、というように挿入された指の速度が速くなる。
擦られる度に身体の奥の方から込み上げてきた熱が下腹部に集まって、肚から波のように広がる快感に身をぶるっと震えさせる。


(…気持ち、いい…っ、)


排泄器官を弄られる嫌悪感よりも、

…肚を疼かせて、尻を思わず揺らしてしまう程のむず痒い感覚を生み出す快感の方が勝っていた。


何故か身体はびくんっと跳ねて、一際大きな熱に襲われた。
背筋がゾクッとするほどの快感が身を悶えさせる。

そう感じた瞬間、ちんこから精液がぴゅるっと軽く飛び出た。


「…っ、は…ッ、は…ッ、ぁ…っ、」


ぶるっと腰が震える。
全身の毛穴から出た汗が、精液と一緒になって床に染みを作っていた。

…息が、苦しい。
でも、軽くイッた余韻で気分は良かった。

孔から垂れたローションが下に零れ落ちてくる。
大部分は股の間をおりてきて、ちんこの根元から竿をなぞるようにして亀頭に流れ、
他は太腿にどろどろと零れ落ちていた。

体温によって温かくなっている液体が肌を伝っていく感触が何故か心地よい。


「…っ、ぁ…」


身体を包み込む解放感。

視界がぐらりと揺らぐ。
景色がぶれる。

ガチャン、と手首から繋がれた鎖が大きな音を立てたのがやけに遠くに聞こえた。
力が抜けて身体を支えられなくなった脚。
今度こそ、腰から下に崩れ落ちようとする。

けど、


「ぁ゛ぅ…っ、?!」


それを許さないというように、尻を鷲掴みにされた。
ぎゅ、と強く尻を掴む手の感触。


「誰も倒れていいなんて言ってないんだけど」


そんな声が聞こえた瞬間、

バシン!!


「っ、ぁああ…ッ!!」


また叩かれた。

まるでお仕置きとでもいうようにさっきよりも強く叩かれる。
びぃぃいんと叩かれた場所から痛みが広がってきて、尻がひくひくする。

その直後、


「…っ、んぁ…っ」


ぬぷぷ、と音を立てて、何か太くて大きなものが尻に入ってくる。
小さく痙攣している内壁を擦りあげる硬い無機質な感触に、ひ、と息を呑んだ。


「ふ…っ、んぁ…っ、ら、に…?」

「面白そうな玩具」

「…っ、ん…っ、が、ん…っ、ぐ…?んぅ…ッ、」


聞き覚えのある単語。
その言葉によって、尻に入っているものが何かを悟って青ざめる。
自分でやるならまだいいけど、この状況で野良がそれを持っているのはあまりにもまずい。

そう分かっているのに、

(…玩具…)

その形を頭の中で想像しただけで、きゅんと下腹部が締め付けられるような感覚になった。

怯えてるはずなのに、どうしてこんなに妄想だけは得意なんだろうと自分でも不思議に思う。


「…っ、ふ、ぁ…っ、ん…っ、」


今までずっと奥に押し進められていた玩具は、途中でゆっくりと引き抜かれ始めた。

その孔を埋めているものが失くなっていく喪失感に、ゾクゾクと背筋を甘い感覚が走る。

むずむずとした感覚に、鼻にかかったような吐息が零れた。

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