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それをニヤニヤとみている二人に気づいた瞬間、キッと目尻を上げる。

「見てんな!」と言い返し、その反応が更に揶揄われる原因となってしまっていた。それから可哀想だなと思ってしまうほど言われていて、結局、今日当てられる日じゃないかという話になり、大慌てで自分の席に戻っていった。


「うわ、正孝真っ赤」


不意に隣の席から嘲笑に似た声が聞こえる。

髪を茶色に染め、一見爽やかな笑みを浮かべた男が唇の端を上げる。


「つーか、音海って笑うんだ…へぇ…」


じと、と興味深げに見られ、居心地が悪い。

隣の席になってからは以前より話をするようにはなった。
見た目とは裏腹に、案外寡黙だったり成績が良かったり、授業中真剣に勉強していたり、どちらかといえば真面目な性格だ。

話しやすいタイプなはずなんだけど、それでもまだ溝のある距離感は消えない。


「……な」

「…?何か言った?」


頬杖をついて呟かれた言葉が聞き取れず、微かに首を傾げれば「いや」と頭を振った。
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