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…と、

肌シャツを脱いだ瞬間、見えた傷。


「……(…え…?)」


透き通るような綺麗な肌にある、決して少なくはないケロイドの数。歪んだ瘢痕。

頭の中が衝撃と、次の瞬間怒りに染まった。


(…なんて、勿体ないことを。咲人の美しい身体になんてことを、)


あの日、ともに過ごした夜にはそんなものはなかった。

傷の形からして、怪我をした、という感じでもない。
どう見ても、人の意思による傷跡。

ということは、音海君がやったに決まっているわけで…、
体罰?お仕置き?私と咲人が一緒にいたのがそんなに気に入らなかったの?

だからってこれは酷すぎる。自分を主人だというなら、尚更頭がイかれてる。


「これでも傷つけてないって言えるか?」

「…はぁ…?」


睨むような音海君の視線に、思わず零れ出た反感。

何言ってるの。その傷と、私に何の関係があるの。

(…まさか、自分がしたことを人のせいにするつもり…?)

冗談じゃない。
こんな頭のイかれた調教をする人と一緒にしないで。


「そうやって嘘をついて引き離そうって魂胆ね。流石音海君。やり方が意地汚い」

「…まだ認めないつもりか」


音海くんの目が怒りに据わるのがわかったけれど、こっちだって引けない。
そんな酷いことをする人のところから咲人を逃がしてあげないと。


「さっくん、もういい」


私がその傷を確認したのを見た音海君がそう告げて、言われるままに服を着直す咲人に声をかける。


「咲人からも言ってあげてよ。音海くんの執事はもう嫌だって。傍にいたくないって」


どれだけそう訴えても、まだ何も返してくれない。


――それどころか、

音海君に”私にされたこと”を話すように言われると、…咲人が口を開く。
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