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さっくんは自分を嫌っているんだ。
それは、ただ自己肯定感が低いとか、そういう次元じゃない程。


「資格とか、傍にいていい人間とか、…っ」


言いたいことがありすぎて、言葉に詰まる。
ああ、何から考えを直していけばいいのかわからない。


「もういい。他のことはこれから正していくとして、…とりあえずだ」


オレがさっくんを好きだから、胸が苦しいからやめてほしいとか、その理由だけじゃない。


「オレはさっくんを恋愛としてより先に、家族として大切だ。大好きだ。だから、心配だから、悲しくなるから、…オレのせいでって理由で、大事なさっくんの身体を安く使わないでくれ」


泣いて喚いたら、今度こそもうこういうことはしないでくれるだろうか。
オレのせいで、誰かとキスしたり、…それ以上の関係をもたないでくれるようになるだろうか。

…でも、もし嫌だとオレが言ってさっくんがやめたとして、…きっとそれもオレのために、オレが言ったから、って理由になりそうな気がする。


「…俺が、心配、で…軽蔑、ではなく…?」

「軽蔑するわけないだろ…っ、」


軽蔑されると怖がるくせに、何故心配されるとは思わないのだろう。


「どうして、」


頬に触れた手を通してさっくんが戸惑っているのを感じる。


「…どうして、そんなことで夏空様が辛そうな顔をなさるのですか…?」

「……っ、…それぐらい、わかるだろ…」


”そんなことで”

声に含まれた、どうでもいいことだとでも言いたげな感情。
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