宝石
ブラックオパール
「あー…そういうことね。じゃ、勉強会する?」
「いいのか?」
追試があると大会に出られないと聞き絶望に沈む影山くんのために、私が思いつくのはこれしかなかった。彼の頭脳はどうやら勉強には発揮されないらしく、前も月島くんたちの協力を得てなんとか突破したと言っていた。
「ここがこうで……って聞いてる?」
さらさらと、紙の上に鉛筆を走らせる音が響く。横の彼は私の話を聞いているんだか聞いていないんだかわからない……いや、多分後者だろうなと思いつつもなんとか説明してみる。
そうしてプリントをちょうどいいところまで終えたところで、彼が急に話しかけてきた。
「**はどうしてここまでしてくれるんだ?」
「あはは……そんなに言うことかな」
なぜここまでするのか、って?決まってるじゃん。
――君のかっこいいところを、応援席で見たいからだよ。
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