宝石
ルビー
今でも脳裏に焼き付いている光景がある。それは手元の炎の仕組みも知らずにあつい、あついと泣き叫ぶ私を、神父様が強く抱きしめてくれた時のこと。
本名や他の神父の存在を知っても星宮さんとは呼び慣れず注意されたこともあるけど、私にとっての神父様はこの人だけだった。
「……神父様っ、」
「**!?……全く、『神父様』じゃ誰だかわからないだろー?」
彼の部屋に忍び込み唇に噛み付いてみれば、一瞬驚きはしたもののすぐにいつも通りの反応を返される。それでもいい。私は私の熱をぶつけるだけ。
「お願いします、お側に置いてください……!」
この先何があろうと、私は彼を慕い続けるつもりだ。あの日の思い出が私を騙すための真っ赤な嘘で作られたものだとしても構わなかった。今なら、このまま全部燃え尽きてしまえばいいとさえ思える。だって、この星はいつか第二の太陽になるんでしょう?
ねえ、だからどうかこの熱を受け止めて、
「私を、選んでください……っ!」
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