借り物の陽でくるんで
笑っていればなんとかなるというのが俺の持論だし、家族のことはいつでも考えている。そんな俺だから、家族のように大事な彼女にも笑っていてほしくて。
だから彼女――**がたまに少し寂しそうな顔をするのが、心配でならなくて。
「**、そんな顔してどうした?」
「あ……朝日くん見てると、お兄ちゃんがほしかったの思い出しちゃって」
曰く、彼女はずっと兄が欲しかったらしい。そして俺は6人兄妹の長男で、彼女もそれを知っている。どうりで、と納得するのは早かった。
つらいときは笑っとけと弟妹にも彼女にもよく言っているが、このつらさは笑っているだけではどうにもならないだろう。
だから、俺は応えてあげることにした。
「ね、アサ兄って呼んでもいい?星奈ちゃん達みたいに」
「いいぞ、**。じゃあ……」
今だけは、俺が**のお兄ちゃんだ。
***
「もー……兄ちゃんとは普通こんなことしないぞ?」
「だって、きもちぃんだもん……ぁ、ぅ……♡」
ソファの上、**を押し倒して覆いかぶさって何時間が経つだろう。俺をアサ兄と甘い声で呼びながら気持ちよさそうに身を捩らせる**は、実の妹である星奈とも天花とも違う。
少しの背徳感と、それ以上の快楽。アサ兄、と呼ばれていることで、まるで自分が本当に**の兄になったかのような錯覚すら覚える。
「ね、もっと触ってほしいの……お願い、アサ兄……♡」
「しょうがないな……**は甘えん坊だな?」
あのとき旅立つ俺に家族がくれたキャラメルのように蕩けた瞳を見つめながら、その小さな身体を優しく撫で回す。先程までずっと責めていた胸だけでは足りずもっともっととおねだりする**の姿は、とても愛らしくて。
この子は存在しない兄を思い浮かべるたびに、その兄にこうされたいのだと願ってきたのだろう。だから、俺は彼女の望む通りにしてあげることにした。
「**、すごい濡れてるぞ?こうされるの好きか?」
「うん……大好きなの、もっとして、アサ兄……♡」
「ん、いいよ。大丈夫だから、力抜いてろよ?」
「あっ……や、ぁ……♡」
片手を下腹部へと滑らせて割れ目をなぞれば、そこはもうすっかり蕩けていた。 そのまま**の小さな花弁を開くように指を差し入れると、それだけでびくりと震える華奢な肢体。それでも痛みを感じている様子はなく、むしろもっとしてほしいと言うようにに腰を揺らめかせていて。
くちゃくちゃと音を立てながら中を探るたび、彼女は気持ち良さそうに喘いでみせた。
「あ、ぅ……ぁ、あさにい、あさにい……♡」
「**、どした?」
「すき……だいしゅきなの……♡」
ぎゅう、と抱き着かれ、何度も大好きと言われる。普段から好きだと言ってくれるけど、今日は特にそれが激しい気がする。
**が求めているのが存在しない兄の幻影でも、目の前にいる俺自身なのだとしても――どちらにしろとても嬉しくて、だからこそ応えてあげたくなる。
「**、俺もだよ。だから、もっと……兄ちゃんとしよう?」
「ん、いっぱいほしい……ちょうだい、あさにい……♡」
**の細い両足を抱え上げて、ぐずぐずになった秘部へゴムを纏わせた自身の熱をゆっくりと押し当てる。そのまま奥まで挿入すると、彼女はまた可愛い声を上げた。
元々血の繋がっていない俺と**の間なら何の問題もない、されど本来兄と妹では叶うはずのない行為。普通に許されていて普段から手を染めているこの行為を、言葉によって許されざることなのだとあえて錯覚させて。本来**は俺の恋人であって妹ではないけれど、この子が求める兄は他ならぬ俺なのだと思うとたまらなく興奮してしまう。
「あぅ、あ、あ……っ! あさにい、あしゃ、に……♡」
ずぷり、と音を立てて抜き差しする度、**は俺の名前を呼び続ける。普段は大人しい彼女が乱れる姿は本当に可愛くて、たとえ兄としてでも俺を求めてくれることがどうしようもなく嬉しい。
このまま二人で一緒に果ててしまいたいと思う反面、もう少しだけこうして繋がっていたいと欲張ってしまう自分もいて。そんなエゴイストな俺を許してくれるかのように、**は俺の首に手を回して微笑んだ。
「あしゃにぃ……♡いっしょが、いい……だめ……?♡」
「ああ、わかってるよ……だめなわけないだろ、」
ぎゅっと抱きしめ返してからラストスパートをかけると、それに合わせて締め付けてくる**のナカ。
そして二人同時に絶頂を迎えて、ゴム越しに欲望を吐き出した。