ミッドサマーの目撃者

とある暑い夏の日。玉狛支部の面々で、海に行くことになった。
元々は烏丸先輩がその近くの海の家でのバイトを頼まれたというのが発端だが、どうせなら収入への貢献も兼ねて玉狛の皆で行こうということになったのだ。もちろん、玉狛によく出入りしている**先輩も一緒に来ている。

「ほう、これがウミ……!」
「あ、喜んでくれた?よかった〜」
「しかし、スナハマは歩きづらいですなあ」
「空閑……この辺は人多いから迷子になるなよ?」

人混みの中、ビーチサンダルで砂浜を歩く。
レイジさんは腕を買われて焼きそばやら冷やし中華やらを作ることになったらしく、烏丸先輩と共に海の家で働いているそうだ。瑠花さんはビーチチェアで寝そべっており、その横で宇佐美先輩と小南先輩がビーチボールを打ち合ってはしゃいでいる。心配になることといえば陽太郎だが、あいつのことは林藤支部長が見てくれているから大丈夫だろう。
ちなみに、雷神丸はゆりさん達と支部で留守番だ。ゆりさんの水着が見られないとレイジさんが残念がっていたが、まあそれはそれとする。

「先輩、」
「どしたの?千佳ちゃんが心配?」
「そんなことは、」
「あの子のためにボーダー入ったんでしょ?そりゃ心配にもなるよね〜」

千佳と付かず離れずの距離で歩く**先輩は、まるで姉妹のように見える。元々千佳は洋服のような水着を着ているからか変な視線を向けられる心配はないが、問題は先輩だ。僕が一方的に想いを寄せているだけとはいえ、好きな人の肌が晒されているのは少々釈然としない。
何か隠すものはないかと考え、着ていた薄手の上着を脱ぐ。

「いえ、」
「修くん?」
「僕が心配なのは、**先輩ですよ」

先輩がこの場を動かなかったのをいいことに、無防備に晒された彼女の肩にそっとそれを羽織らせた。彼女は少々戸惑っていたが、これでもう先程まで感じていた心配はあるまい。
何があったかわからないといった顔をする空閑や千佳をよそに、僕は先輩の手を引いて浅瀬に足を踏み入れた。

お題 ▶︎ お題ガチャ「いろんなシチュガチャ」様より。