・構って【中篇】※

「桜華、とろとろになってるここ……やらし過ぎて心配になるな」

「そういう事は、言わなくていいのっ……あっ」

「……他の男でもこんなに濡らすの?」

「せ、いち以外となんて……っ、しないもんっ……あぁっ」

「本当……?」

「ほんと……っ、もっ……触るか喋るかどっちかにしてっ……ひぁっ……」

「ふふ、だって感じながら必死に答える桜華が可愛くて仕方ないから」


桜華の秘部を撫でながら聞いてたら怒られた。
でもその表情も堪らなく可愛くて、エロくて、俺の性欲を煽るだけ。
濡れ過ぎてびちゃびちゃになっているそこは、もう今すぐにでも俺を受け入れられそうで。


(……何も言わず射れちゃだめかな)


頭の中でそう思いながらも、きっと終わった後彼女に死ぬ程怒られるだろうし、セックス禁止令が出る可能性もあるからやめる事にした。
桜華を抱けない事を考えるだけで気が狂いそうだ。

俺がそんな事を考えているなんて露程も思っていないであろう桜華は、ずっと喘ぎ続けている。
ぷっくりと膨らんでいるクリトリスを指で潰す様に触ると、悲鳴の様な声まで出す。
勿論の事わざとやっている。


「ああぁっ……せ、ちっ……ひぁっ……あんっ」

「桜華、ねえ、これじゃ物足りないでしょ……?」

「あっ……っ」

「そうだよね、顔見ただけで分かるよ……?……舐めてほしい?」

「っ……!」


耳元で囁いてすぐ顔を見ると、一瞬目を見開いた桜華だったけどすぐに恥ずかしそうに、そして物欲しそうに俺の事を見た。
ああ、ぞくそくするな。
こんなにも俺を掻き立てられるのはやっぱり桜華だけだ。


(桜華じゃなきゃ勃たないって、これ本当の話だから怖いよね)


桜華は俺にとっての全て。
愛情も性欲も信頼も、桜華のためにあると思っている。
だからこそ桜華にしか俺は反応しない。


「……桜華、答えは?」

「せーいち……、お願い、舐めて……っ」

「俺にここ舐められるの、好き……?」

「だい、すきっ……」


恥ずかしながらもふにゃりと笑う桜華に、もう俺自身も限界。
顔を股まで移動させて、足を思い切り開かせてそこに埋める。
ちろっと舌先で軽く舐めるだけで、咥内に広がる桜華の蜜の味。
独特のそれだけれど、俺には堪らなく愛おしい味だ。


「ぁぁっ……っ、あっ!」

「んっ……、ちゅ……」

「あっ、あっ……あ、せ、ちっ……」

「(可愛過ぎる本当……)んんっ……はっ……」


少し体勢を変えて舐めてやると、また違った刺激がくるのか大きく声を上げる桜華。
どこをどうしたって感じてしまう彼女だからこそ、色んな事をしたくて仕方なくなる。
性欲が止まる事を知らない。


「あ、あ、あ、いちっ……せー、いちっ……」

「は、っ……んっ……」

「も、もう、やぁっ……」

「……イっちゃいそうなの?」

「うんっ……」


恥ずかしそうにそう言う桜華がまた可愛い。
でもイくのはまだお預けだよ。
俺だって少しは構って貰いたい。


「イくのはちょっと我慢だよ桜華……」

「ぁ……」

「……俺も、気持ち良くしてほしい」

「っ……せいいち……」

「俺のも、舐めてくれる……?」


カチャカチャと焦る様にベルトを外して、下着ごと一気に下ろす。
すると勃ち上がってどうしようもなくなっている俺自身が勢いよく顔を出した。
恥ずかしい物なのかもしれないけれど、これだって俺が桜華を愛している証拠だと思うと何て事はない。


「おっきくなり過ぎだよ……」

「桜華が最初からずっとエロ過ぎるからだよ」

「ばか……」

「ねえ、お願い……桜華に舐めてほしい」


切なげに見つめると、桜華がもう逆らえなくなるのは知っている。
諦めた様に「分かったよ……」と小さく呟く桜華。
すぐに来るであろう快感を想像して、背筋にぞくっとした何かが走った。


「っ……(精市の本当におっきすぎる……)」

「桜華、早く……」

「う、ん……」

「っ、ぁ」


俺のを軽く握りながら、舌先で先端を舐める桜華。
もどかしいその小さな快感。
足りない、もっと欲しい……その感情だけが俺の中で膨らんでいく。


「は……桜華、もっと深く咥えて」

「んっ……ふ……」

「っ……ああそう、上手だよ……」

「んぅっ……」


目を潤ませ上目遣いをしながら俺のを咥える桜華は余りにも扇情的で。
こんなにエロイものを見て、興奮しない訳がない。
桜華が咥え切ったと同時に、俺のは更に勃起する。
それが分かったのか、目で訴えてくるのもまた可愛いだけ。


「ほら、そのまま舐めて?裏筋とか……分かるでしょ……?」

「っ……んっ、ん……」

「はあっ……うん、そこ……ぁ……凄く気持ちいいよ……」

「んん……っ……」

「あぁ……っ……桜華、いいよ、もっと……」


ねっとりと俺のモノを舐める感覚にゾクゾクする。
ただただ気持ちいい。
もっともっと俺を可愛がってほしくて、桜華の頭を撫でながら懇願する。


「前教えたみたいに……はっ……ほら、吸ったり……口すぼめて……ああそう、それ……はぁ……出そうになるな……」

「ん、ん……っ!」

「ふふ、分かってるよ口には出さないから……っ……それくらい気持ちいいって事……」


桜華は少し安心した様な顔をして、俺のをまた舐めだした。
本当はこのまま腰を動かして桜華の喉に精液を吐き出したいんだけど……やっぱりそんな事したら後が怖いからやめておく。


(桜華が嫌がる事はやっぱりしたいとは思わないんだよね)


そう思いながら、俺は桜華を見ながらはあっ……と息を吐いた。








あとがき

続いてしまいます。
幸村君は舐められるのが好きそうな気がします。