4 満たされる

「あ、あ、っ……ぶんたぁ、ぁぁっ……」

「桜華……っ……」

「ブン太、桜華は舐められるのが大好きなんだよ」

「舐め……っ!?」


幸村に言われてドキッとした。
それは彼がここに入って来て最初に見た二人の光景。
夢中で彼女のそこを舐める幸村……そう、ずっと瞼の裏に焼き付いて離れないそれ。
桜華はそれが大好きなのだと聞いて、ごくりと喉を鳴らす。


「俺も、していいの……?」

「ブン太がしたいならね、強制はしないけど」

「あ……ぶんた……いや……?」


潤んだ瞳で見つめられながら聞かれて、嫌だと言える訳がないとブン太は思う。
それに全く嫌などではなく、むしろしたくて堪らなかった。
溢れ出す蜜は甘く美味しそうで、いやらしく濡れているそこはずっと自分を誘っていて。
だけれどどこかそこを舐めるのはいけないのではと躊躇していたのだ。

しかしその必要がないと分かれば、もう彼を止めるものはなくなった。
桜華の足をこれ程かと開くと、そこに顔を埋め舌全体を使ってねっとりと舐め上げる。


「ああぁっ……はぁっ……ぶ、んたぁっ……ひぁっ」

「んっ、んっ……ふ……」

「や、ぁ……んっ、あっ……!」

「(マジでやばい……桜華のこんなとこ舐めてるの俺……現実……?)」


いやにどこか冷静にそう思いながらも、彼の舌の動きは止まらない。
初めてだけれど、AVで何度も見たやり方を思い出しながら……そして目の前で喘いでいる彼女の反応を見ながら快楽を与えていく。
「ぶ、んたぁっ……じょーず……あっ」と、自分の愛撫を褒められれば、より桜華を喘がせたくて仕方なくなるブン太。
もっともっと沢山感じさせたいと、試しに穴に舌を入れてみる。


「んぁっ……はっ、ぁっ……そこっ……ぁあっ」

「ん、ぅ……っ(ここ気持ちいいのかな……)」

「変なのっ……あぁぁっ……ゃっ……あっ」

「(多分大丈夫だよな……滅茶苦茶声出てるし……)」


そのまま何度か舌を抜き差ししたり、中を舐めたりすると、より桜華は嬌声を上げた。
我慢出来ないのか、腰も僅かに動いている。
ブン太は股に顔を埋めながらもそれを感じ取り、より性器を大きく勃起させる。


「桜華、可愛いね……」

「あっ……せ、いち……?」

「ブン太に舐められて気持ちいの……?」

「ぁっ、あっ、うんっ……きもち、い……よ?」

「ふふ、何だか妬けちゃうな」

「あ……次はせーいちが寂しくなっちゃったの……?」

「うん、そうみたい……」


幸村はそう返事をしてから彼女にキスをする。
彼からのキスを嬉しそうに受け、ふにゃりと笑う桜華は可愛らしく、再び幸村を煽る。
しかしその二人の様子にブン太は戸惑う。
自分は一体これからどうしたらいいのかと、迷いながらも幸村に尋ねた。


「幸村君、え……俺どうしたら……?(まさかここで終わりとか言わねーよな……!?)」

「ああ、ごめんね。大丈夫だよ続けてくれて……ブン太も限界でしょそろそろ」

「うん、もうきついかも……」

「桜華も、早く欲しいんでしょ?」

「ぁ……ん、欲しい……ブン太の……」

「っ……(俺のを欲しがる桜華とかやば過ぎじゃね……!ああもう早く射れたい……)」


終わりではなく続けてもいいのだとお許しを貰ったブン太はほっとし、そして次には頭の中は彼女の中に自分の性器を挿入する事でいっぱいになった。
もう止まらない、止められない。
彼は早く射れたくて仕方ない気持ちを抑えられないかの様に自身を軽く扱く……と、ある事に気付く。


「あ、でもどうしよう俺ゴムとか持ってないんだけど……」

「まあそれはそうだろうね。……いいよ、俺のをあげるから。桜華のためにも避妊だけは絶対だからね」

「サンキュー幸村君……!」

「ブン太、ね……早く、欲しい……っ」

「ちょっと待ってな……すぐゴムつけるから……」

「うん……」


欲しそうに彼を見つめる桜華は、自分から足を開き挿入される準備は万端だ。
ブン太も慣れこそしていないものの、練習だと思って何度か着けていた成果があったのか割とスムーズに避妊具を装着する事が出来た。
これで、本当に準備が整った。


「桜華、本当にいいんだよな?俺が射れても……」

「ん、いいよお……ブン太ともっとえっちしたいから……」

「全く、桜華そう言う事言うのは今日だけにしてね……俺がおかしいのもきっと今日だけだろうから……」

「はあい……。ね、だからいいよブン太……ブン太のおっきいのいれて……?」

「はっ……もう無理っ……」


桜華から求められ、ブン太の我慢も限界に達した。
欲望のままに、自身を彼女の中に押し込む。
とろとろになっている桜華の中に全て挿入しきると、ブン太は大きく「はぁっ……」と一つ息を吐いた。
余りの気持ち良さにイきそうになるのを堪えるために。


「はっ……桜華やばい、超気持ち良いんだけどっ……」

「わたしも、きもちいいよ……ブン太のおっきいね……ぁ……」

「中熱過ぎだし……とろとろだし……っ……すぐイっちゃいそう……」

「ブン太、桜華を満足させるまではダメだよ」

「わ、分かってるって……!(でも俺一応さっきまで童貞だった男なんだけど……!?)」

「ねえ、ねえ、ぶんたぁ……」

「ん……?」

「いっぱい動いて……?」

「!」


再びの彼女からの要求に、ブン太は何かが切れたかの様に腰を動かし出す。
ぐっぐっと、激しくだが桜華に負担をかけない様に優しさも込めつつなその動きに、彼女も素直に反応する。
ぎゅうっと彼自身を締め付けながら喘ぎ声を出せば、ブン太も更に昂る。


「あっぁっ……ぁぁっ、んっ……はぁっ……ぶんたぁっ……」

「はっ、はっ……桜華、桜華っ……かわいい、っ……」

「ひゃっ、あっ……ふぁっ……ぶんた、ゃっ、あぁっ」

「いや、っ……なの……?」

「ちがっ……ぁっ、やじゃないのっ……」

「うん、知ってるっ……っ」


少し彼女を苛めながら、強弱をつけて中を攻めていく。
その度にきゅうきゅうと自身を離したくない様に反応する桜華が愛おしくて。
彼女が今欲しているのは、間違いなく自分自身なのだと言う優越感。
この可愛らしい声を上げさせているのも自分……それだけでブン太の心は満たされた。


(もう永遠にずっとこうしてたいな……)


快楽に飲み込まれる中で、ブン太はそう思った。






あとがき

まだ続いてしまいます。
ブン太との本番有でした。
次では幸村君とも絡みます。