教室での雑談
「湊〜」
『りつ、どうしたの?』
「今度の水曜日部活ないって言ってたよね?」
『うん、その日はオフの日だよ』
「お願い!水曜日、合コンするんだけど着いてきてくれない!?」
『ええ!?やだよ!?』
「やっぱり即答NOかあ〜」
「りつ、そもそも湊には東堂さんいるからダメだろ」
『え?尽八さん?』
「だからこの前も言ったけど、そこは真波でしょ」
『山岳?』
「湊はどっちなんだよ?あ、もしかして荒北さん?」
「あーこの前体操服借りてた人ね」
『え、ちょっと待って、何の話?』
「そりゃ、好きな人の話でしょ」
りつと夏也の言葉に湊は一気に赤くなった。
そんな湊の反応に、2人はニヤリと笑った。
「へぇ、その反応。これは好きな人いますねえ、夏也さん?」
「そうですなあ、りつさん」
『ち、ちがうからっ!』
湊が顔を背けた時、教室の窓から見える渡り廊下に見知った2人の姿があった。
そこに居たのは山岳と山岳の幼馴染である委員長だった。
そんな湊の視線に気付いた2人もまた同じ箇所に視線を移した。
「真波って他にも親しい子いるんだ」
「誰?」
『山岳の幼馴染だよ』
「湊以外にもいたんだな、幼馴染」
「真波って湊以外は平等なイメージだったから意外」
「そういえばこの間、真波に牽制されたかも」
「え、なになに!その話詳しく!」
「湊が俺とも仲良いと思ってるって言ってくれた時さ、真波が急に話に参加してきて、「湊ちゃんの1番はオレだけどね」って言ってきたんだよ」
「えー!その場にいたかった!真波は湊の1番は譲らないってことね」
「湊は気付いてなかったみたいだけど、あれはもう、オレの女に手出すなって牽制だった」
『りつ信じないでよ!夏也おもしろがってるだけだから!』
ニヤリと笑って話す夏也にりつも釣られるようにニヤリと笑った。
そんな2人に湊は顔の熱が冷めないままだった。
「3人ともおもしろそうな話してるねえ」
「あ、玲音」
「君とは話すの初めてだよな、オレ、神楽玲音。よろしくね」
『黛湊だよ、玲音でいい?』
「いいよ、オレも湊って呼ぶね。ちなみにオレは荒北さん派」
「話聞いてたのかよ。俺は断然東堂さん派」
「いやいや、そこは真波でしょ」
玲音によって話が振り出しに戻り、湊は顔が赤いままため息をついたのであった。