10 杉村のモノが、ぐぐっと挿入ってくる。 「…ぁ、……っ」 指とは比べ物にならないほどの質量だ。後ろを限界以上に押し拡げられる。 「……きっつ。知也、力抜けよ」 「むり、…っ、そんなの、っ、…挿入ら、ねぇよ…っ」 すると杉村は俺のモノに手を伸ばし、ゆるゆると扱き出す。 「…ぁっ、…はっ、…ん…っ」 腰に熱が溜まるにつれ、杉村の腰も進められていく。 「いい子だ、知也」 暴力的なモノが、俺の肉壁をかき分けて、奥へ奥へと挿入っていく。 乾ききった砂漠を何時間も彷徨い続け、やっと水場に辿り着いたような充足感が、俺の心を満たしていく。痛みなど気にならないほどに。 「…はぁっ、…、全部、入った」 男が恍惚としたため息を漏らし、俺の後腔の縁を指でなぞる。 「知也のここ、俺のを全部飲み込んでる」 「…あ、…ぁ…、…ッ…」 女にされている。 腹も、心も満たされている。 俺はこうされることを待ち望んでいたんだ。気づかぬふりをして、心の奥底に眠らせていたけれど、俺の本懐はここにあった。 ずっと、欲しかった。 「…うぅ、…ぁ、…あ、…ん…」 男がゆるゆると腰を使い始め、俺を翻弄する。 限界まで引き抜いたかと思うと、思いきり最奥まで貫かれる。 「…あッ、…ん、ッ…、あっ、…ぁっ」 「知也、知也」 硬いモノが奥のしこりに触れるのが、たまらなく気持ちいい。おのずと自らも腰を動かしてしまう。 「…いいっ、…そこっ、そこっ…、あッ…」 「知也、かわいいよ、知也…ッ」 「あー、だりー」 突然飛び行ってきた第三者の声に、二人の動きが止まる。 -家庭内密事- -彼の衝動- |