14

 杉村は俺を便器の蓋に仰向けに寝かせる。
 その状態で挿入しようとする男に、腕を突き出して懇願する。
「これ、解けよっ…」
 杉村は縛られた手首を見て、逡巡するそぶりを見せたが、ビニール紐を歯で噛みきった。
 俺は杉村の頭に手を回して引き寄せ、深く口づける。
「…んん、…っ、ふっ…、ぁ…」
 スカートの奥の後腔に、杉村のモノが再びあてがわれ、ゆっくりと挿入される。
 腸壁が杉村のモノに吸い付くように蠢く。様々な体液で濡れ、滑りがよくなっているそこで、抽挿が始まる。
「あ、…あっ、んぅ…、は…っ、…あぁ、ぁ…」
 杉村は頬から首、鎖骨へと唇を滑らせていく。
 脊椎を伝っていく快感に、背が仰け反る。杉村は、自然と突き出す形になった俺の胸のブラをずらし、小さな突起にむしゃぶりつく。
「…知也ッ、…っ、…知也ッ」
「…あぁ、慧太さ…ん…、も、っと…ッ、ぁ…、あ」
 もっと、奥まで欲しい。
 杉村は俺の願いをくみ取ったかのように、そのまま俺を抱きかかえる。俺は杉村に挿入されたまま抱っこされる形になり、いわゆる駅弁の状態になった。
「…アァ…ッ、…奥まで、きて…る、ぁッ…」
 俺の体重が加わることで、今まで届かなかった奥深くまで貫かれる。
 杉村が腰を振り、俺もそれに合わせて腰を振る。
 まるで獣のように、快感を追う。
 前立腺をごりごりと削られ、頭の中で火花が散る。
「…あっ、あっ…、ん…、慧太、さんッ…、あ…ッ」
 何も考えられない程に、快楽に支配されていく。絶え間なく嬌声をあげる口端から、だらしなく涎が零れる。
 両の尻たぶを掴まれ、勢いよく最奥に打ち付けられた瞬間、ナカで杉村が爆ぜた。
「―――アアァぁぁッ!」
 ほぼ同時に俺のモノも飛沫をまき散らす。
 杉村のモノが引き抜かれ、便器の蓋の上に座らされる。俺のスカートは色んな体液で、もうべとべとだ。


- 14 -

*backnext#

-家庭内密事-
-彼の衝動-