03 「秀司!?何するつもりだよ、それ…!」 「動かないで、危ないから」 秀司は隆正のスラックスを腰の下あたりまで擦り下げ、現れたパンツに刃先を当てる。 「ひッ!」 隆正が息を飲むのと同時に、パンツを縦一直線に切り裂かれた。 「何するつもりだよ、秀司ッ」 「いいから、ちょっと黙ってて」 秀司は先ほどまで隆正の口に入れていた指で、隆正の尻の割れ目をなぞり、ぷつりと、アナルに指を一本差し込んだ。 隆正は後ろ手に秀司の腕を掴んで引っ張るが、びくともしない。 「秀司、やめろッ」 「いい加減黙らないと、周りにバレるよ」 隆正はサッと青ざめて、咄嗟に両手で自分の口を塞ぐ。 隆正の唾液で濡れた指が、隆正の胎内で蠢く。体感したことのない感覚に、隆正は恐怖に身を焦がすことしか出来ない。 腸壁を拡げるように、胎内で指を曲げられる。 「ふっ…、ぅ」 隆正は漏れる息を我慢するので、精一杯だ。 なぜ、弟にこんなことをされなければならないのか。隆正は、こうなってしまった原因に全く身に覚えがない。 指が2本に増やされる。立っているのもあり、ただでさえ狭い腸内に押し入られ、小さく痛みが走る。 すると、秀司の手が前にまわり、再び隆正のモノをゆるゆるとしごき始める。イったばかりで敏感なそこを攻められ、小さく腰が跳ねる。 「…んぅ、…は」 じわじわと腰に熱が集まってくる。勃ち上がってしまう自分が嫌になる。 「拡がってきたよ」 後ろを蹂躙する指が、3本に増やされる。 ずっと秘められているはずだった部分を弟に暴かれていく。男としての矜持がもろく崩れていき、目に涙が溢れる。 ナカで秀司の指がばらばらと動く。 秀司が隆正の耳朶を食み、耳に舌を差し入れる。ぴちゃぴちゃと響く水音に、隆正はもう訳が分からなくなってくる。 「秀司、何でこんなことするんだよ。もうやめろよ…」 「うん、早く一緒になろうね」 二人の会話は、すでに噛み合っていない。 秀司の頭の中は、隆正と早く一つになりたいという想いでいっぱいだ。隆正の気持ちを汲む余裕など、もはや秀司にはなかった。 -家庭内密事- -彼の衝動- |