同級生と合流してホグワーツ城まで四人乗りのボートで向かった。
ボートに同乗させてくれたのはアマンダ・オルコット、エミリア・オルコット、ベル・ローダーの三人。
ちなみにアマンダとエミリアは双子の姉妹で愛称はアミーとエリーだ。
双子の彼女達はそっくりの快活な可愛らしい少女達で、ベルは儚げな美少女なものだから自分が浮いてないか少しだけ心配になったのはしょうがないと思う。
「「見て!」」
「ホグワーツってすっごく美しいわ!」
「キラキラしていてお姫様のお城みたい!」
やっと見えてきたホグワーツ城に、双子は声を揃えて歓声をあげる。
同時にあがった声に思わずベルと顔を見合わせてくすりと笑うと、ベルも「本当に綺麗だわ」と呟いたので私も大きく頷いた。
−−−−−
城の中に入ると厳格そうな見た目のマクゴナガル教授から、これから大広間に移動して組分けの儀式を始めるという案内を受けた。
組分けの儀式とはいったいどんなことをするのだろうかと同級生達がざわめき出す中でベルが皆同じ寮だといいねと言ったので双子と声を揃えてそうだねと笑う。
大広間に入ると、今度は上級生達がざわめき出すものだから同級生達は緊張して口を閉ざした。
私は一つの方向から視線を受けてそちらを見ると、先ほどまで一緒にいてくれた悪戯仕掛人の四人がこちらを見ていたのに気付いて、緊張も忘れて笑いながら待っててくださいと口パクで伝えると四人共大きく頷いて笑ってくれた。
組分けが帽子を被って行われると聞いた同級生達は、試験を受けるわけではないと分かりほっと息をついている。
「それでは名前を呼ばれた者からこちらに来て椅子にお掛けなさい」
マクゴナガル教授が一人ひとり名前を呼んで組分けされていく。
アミーとエリーは順番に名前を呼ばれてすぐにグリフィンドールへと組分けられた。
ベルは帽子と少し長い間話しているようにも見えたが同じように無事にグリフィンドールへと駆け寄って行った。
悪戯仕掛人達を筆頭にグリフィンドールの先輩達が彼女達を受け入れるのを見て、私もはやくあそこに行きたいという気持ちで胸が高鳴る。
しかし、私の名字はアルファベット順だとWで新入生最後の組分けとなってしまい、ついに呼ばれた名前に忘れていた緊張が戻ってきてしまう。
「ウィーズリー・オリヴィア、こちらへ」
ドキドキしながら組分け帽子を被ると、頭の中に声が響いた。
「君は純血のウィーズリー家の子だね」
「はい、でも、私、純血とか、拘りはありません」
「そうだろうとも。君は差別というものを嫌悪しているようだね。それにおおらかでとても努力家だ。ハッフルパフやレイブンクローでも上手くやって行けるだろう。
−−ただ、君にはそれに勝る素晴らしい勇気がある。君に相応しい寮は、、」
組分け帽子は大きな声でグリフィンドール!!と叫ぶ。
その声に少しだけ体をビクつかせてしまったが、皆と同じグリフィンドールに選ばれた事が嬉しくて帽子を脱いでグリフィンドールの方に駆け出し、その勢いのまま大きく拍手をしてくれているリーマス先輩に飛びついた。
「わっ!」
「やった!リーマス先輩と一緒です!」
驚いたリーマス先輩を他所に、座っていたベル、アミー、エリーに向き合うと、三人とハイタッチをして喜ぶ。
「「やったわ!」」
「皆で同じ寮だなんて夢みたい!」
「本当に!すっごく嬉しい!」
ひとしきりキャイキャイ騒いだ後、マクゴナガル教授やダンブルドア校長先生がお話を始めるようで「静粛に」と響いた声に慌てて席に座った。
リーマス先輩の隣に座っていたベルがずれて私の場所を開けてくれたので、そこに座らせてもらう。
校長先生の話の間、ふと目が合ったジェームズ先輩がリーマス先輩を目線で指差しながらウィンクをしたので、何かと思いリーマス先輩を見ると先ほどと同じ体勢のまま固まっている。
「り、リーマス先輩、?」
「、え?、ああ、ごめん、なんでもないよ、」
小声で話しかけると、なんでもないと言いながらぎこちない動きで佇まいをなおすリーマス先輩。
絶対なんでもなくないと思う。
もしかしなくとも、抱き着いたりした馴れ馴れしい私のせいだと思った。
「先輩、ごめんなさい、、」
「ん?えっと、なにが?」
「さっき、あの、いきなり抱き着いてしまって、。あと、列車から降りた時も、」
唐突に謝り出した私にリーマス先輩は少しだけ何かを考える顔をしてから口を開く。
「気にしないでよ。嬉しかったし」
そう言って列車の中みたいに手を繋いでくれたリーマス先輩がふわっと笑ったのを見た瞬間、私の心臓がドキンと大きく揺れたのがわかった。