人は神様に全てを捧ぐ
クリスマス休暇とまでいうのだから、もちろんこの休暇の最大のイベントはクリスマスなわけで。

「…なにこれ」

いつもは寮の談話室にあるプレゼントが今年はないことに疑問と、一つもこなかったのかという少しの焦りを感じながら朝食を食べに来た私は大広間のプレゼントの数に慄いた。

「For mr.リドル、For mr.リドル…」

うわあ予想通り。大広間を埋め尽くさんとしているそのプレゼントのほとんどが彼のものだろう。
私は彼のものを魔法で浮かせ、隅に追いやり道を作った。それほどまでに埋まっているんだ。そうしてとりあえず、自分のプレゼントを探す。

「リドル、リドル、リドル、名前、リド…お?」

思わずスルーしそうになった黄色の包み紙のそれは、間違いなく私のプレゼント。

「あ、キャシー!」

宛名を見ればそれはそれは女の子らしい可愛らしい文字でキャシーの名前。
出来るだけ丁寧に包みを開ければ、中には髪飾り。
甘すぎず、大人っぽすぎずなそれに、ほう、と思わずため息が出た。


(ぶらいみー!)
(プレゼント捜索!)
katharsis