響く声は
「なあ、苗字さんて部活はいっとったん?」

「入ってなかったよ」

「なんで?」

「んーここで本読んでいたかったから」

「ほんま本好きやね」

「うん。好き。今吉くんはバスケ部だよね」

「!知ってたんや?」

「まあそうだね。WC、見に行ったよ」

「…へえ」

「おつかれさま。かっこよかったよ」

「負けたのに言われてもなあ」

「ふふ、大学行っても続けるの?」

「どないしよかなー」

「続ければいいのに。あ今吉くん、それとって」

「ん、これでええか?」

「ありがとう」



響く声は
 (君と僕)
katharsis