グレースケールの世界に愛をー設定他

多彩色(タサイシキ)
霧崎第一高校一年

後天的色覚異常。カメラマン。クオーター。
花宮真、今吉翔一と同中出身の後輩。
色覚異常になったのは中学二年生。花宮への報復をしに来た元先輩のせい。間伸びした喋り方は作ってる。
「花ちゃんセンパイじゃないですかー!」
「んじゃいきまーす!はいチーズ」
「花たす宮はゲスゥ…っいたいっ!」
「翔ちゃんセンパイ!お久ですー!」
「一哉パイセンはノリノリですけど?」
「んー問題ないですよ。一番好きな色は見えますもん。花宮先輩の色が一番綺麗に見えるので、問題ないです」

中一
カシャ
「…おい」
「あ、つい。すみません、すごい猫かぶりだと思って。タイトル猫かなあ。コンテスト出したら落選か、いやでも無駄に顔はいいからいいセン行くかも…」
「…てめえ」
「きゃー猫ちゃんとれちゃってますよー!センパイ…ですよね?」
「いい度胸してんじゃねえか」
「嘘です嘘でーす!きゃー!!」

「ん?自分なんでそない不機嫌なん」
「変な女に絡まれました」
「変な女?」
「足の速いカメラ構えた女です」
カシャ
「…そいつか?」
「…」
「うわあ、お二人とも腹黒そうですねえ。雰囲気が!」
「…確かに変な女やなあ。一年か自分」
「はい!一年A組多彩色です!カメラ同好会入会希望です!」
「ん?あったかそんなん」
「えーないんですかー!ざんねん。とりあえず、部活中の姿撮らせてもらっていいですか!邪魔はしないんで!!」
「もう十分邪魔になってんだよバァカ!!」
カシャ カシャ
「いい表情ですね〜!隠さない感じが最高です!!」
「…」
「あっはは!なんや花宮この子おもろいやん」
「ありがとうございます!!先輩方お名前なんて言われるんですか?」
「誰がお前なんかに」
「こっちが花宮真で、ワシが今吉翔一やでー」
「っおい!」
「なるほどなるほど!花ちゃんパイセンと翔ちゃんパイセンですね!!」
「パイセンて、初めて言われたわあ。多彩ちゃん、おもろいやん」
「はあ!?」
「あっ、そろそろ野球部のチーム練始まるんで行ってきますね!!また後で撮りにきますんで今度現像できたら見せに来まーす!」
「わかったでー」
「二度とくんなクソアマ!」


中二 病院で。
「…」
「なーに黙ってるんですか、花ちゃんセンパイ」

中二
「わわ!翔ちゃんセンパーイがいる!」
「色。身体はもうええの?」
「ふふふー元気百倍です!見てください!花ちゃんセンパイの写真です!」
「ほーモノクロなんて珍しいやん」
「綺麗でしょう!昨日風呂場でプリントしたんですよー。花ちゃんセンパイの髪の黒は、グレースケールでも綺麗ですねー」
「色、お前なんか隠しとるやろ」
「えー翔ちゃんセンパイ何ゆーてはるんですか〜?」

「なあカラー写真はとんねーの?」
「う〜ん、見えないものはなあ」
「は?」
「ん!?…うわ間違えた」
「、なにどういうことなの」
「んんんー…私の世界ってグレースケールなんですよね。私の写真みたいな感じです。黒と白とその間のグレーの世界ですー」
「まじで?」
「まじまじ大マジです。でも気にすることないですよー!色の感覚は覚えてますから。あーでも、一哉センパイの髪色がしっかりわからないのは残念ですねえ。淡い綺麗な色だと思うんですけど、何色ですか?」
「パープル」
「ふむふむ、じゃあこの辺ですかねえ」
「!そんなかんじ!えっわかんの?」
「濃淡はわかりますもん。色はこれずっと見てましたから覚えてますし、イメージになっちゃいますけどわかりますよー。そっか綺麗な色ですねえセンパイの髪」
「次何色に染めようか悩んでんだけど、なにがいいと思う?」
「んんん〜地毛はどんな感じですか?」
「多彩の地毛を若干濃くした金てきな!」
「んーとこんくらいですかね?」
「もーちょい濃いかも」
「ならこっちですね」
「あーうんうんそんな感じ!」


「おい、色見えねえっていつからだ」
「えへへバレちゃった」
「っ!いつからだって聞いてんだよっ」
「病院はいってからですね、いつ花ちゃんと翔ちゃんセンパイにバレちゃうかと思ってたんですけど、案外バレなかったので」
「…だからカラー写真取らなくなったのか」
「はい。自分がわからない世界を作った作品は出したくないですもん」
「、なんで言わなかった」
「?問題ないですから」
「…なにがだよ」
「私の一番好きな色は見えてますもん。昔のカラー写真見ても、花宮先輩の色は変わらず綺麗なままなので。問題ないんですよ」
「は?」
「ふふっ。だからいいんでーす。花ちゃんパイセンの黒色がわかれば私はそれで満足です」
「…バカだろてめえ」
「クズに言われたくないでーす」

「はいはーい取りますよー!」
「おっけー!」
「いきまーす!花たす宮はー?」
「「ゲスぅ!」」
「っいたいっ!!」
「聞こえてんだよバァカ!!」



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