平日の午前




RAMPAGEとしてデビューが決まった。
武者修行に行って、沢山いい経験を積んできた。先輩と同じステージに立てるようになった。そして自分たちの単独ツアーが決まった。


毎日ヘトヘトで、正直疲労困憊。
実家の猫の写真を家族が送ってくれて癒される。



「今日のメンバー会議って何時?」


「13時」



翔平はほんと時間の把握が出来ていない。


たのむから遅刻はすんなよ。





メンバー会議まで時間がある。


少し離れたカフェに行くことにした。


かと言って本を読むわけでもない。

ただ、外の空気が吸いたいだけ。

こんな都会にも野良猫は存在するんだなー。
白黒の猫が歩いていた。

パンダと名付けよう。
カフェに行くのは中止して、ついて行ってみよう。
仲良くなれるかも。


5分くらいついて歩いてみたら、公園にたどり着いた。


「パンダ、ここはお前の庭か?」



にゃー。


「そうか、触りますよー。」




人懐っこいらしい。

初対面のおれの前に寝転ぶなんて。

平日の午前に猫と戯れるなんて幸せだ。




「おまえ、1人か?」


「おれも1人だよ。んー、あ、仲間はいるけど、心強いけど。なんか、寂しいんだよね。」


なんでこんなこと猫相手に話してるんだか。




「あー、さえさんに会いたいわー」






初恋っていうか。
幼稚園とかで体験する初恋とはちょっと違くて、愛だの恋だのって認識してから初めての片思い。

おれの全てをかっさらって消えていったあの人はまだおれの中に存在だけを残しているらしい。




さえさんがいれば、もっと仕事頑張れるのになー。なんて。




パンダは撫でられるのに飽きてどこかに行ってしまった。





事務所に戻ろう。

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