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太陽が登ると大地は光に包まれ、全ての尊い生き物が陽光を浴びながら命を燃やす。そして月が静けさと共にやってくると、今度は海が、サファイヤのような煌めきを輝く星々へと反射する。そんな地球ではごく自然なことと同じように、半間修二が学校を途中でフケるのだって最早自然の理であった。
今現在名前の手を引いて交差点をぐんぐん進むのだって、申し訳なさが欠けらも無いのかその絵面に違和感はひとつもない。これが割と日常であるのか、巻き込まれた名前もちょろっと文句を飛ばすだけであった。
「歩くのはやーい。学生がこの時間にこんなとこ歩いたら警察呼ばれるかもだしさぁ」
「ばはっ、そりゃオレに喧嘩売れるやつがいるのかって話になるなぁ」
名前は心底笑えると言ったように顔に弧を描く修二に「たしかに……」と嫌でも納得する。いくら可愛らしい紺のスカートを履いていようと、小綺麗なスカーフを緩く首元に飾っていようと、髪色や刺青で全部をダメにしている半間修二という女。それに対して「ちょっと君らお話聞いてもいいかな?」なんて告げることができる警官は極僅かだろう。誰だって面倒ごとは嫌いで、彼女は面倒を絵に描いたような奴だ。名前らが学校に引き渡される確率はかなり低い。
「つっみとばつーっ、つーみとーばつー」
「名前のデビュー曲かぁ」
「うん。ミュージックビデオは修二の手オンリー」
「へぇ、オマエ映ンねーんじゃつまんねぇな」
「え、かわいー。私のこと好きすぎ」
名前くらいである。女の手の甲にある罪と罰を歌に変換してしまう人間は。その手に指を絡ませることができる人間は。
そして修二はどこで気を良くしたのか、音に色がついたような声で名前をこれからのことについて誘いかける。
「今日名前んち行かね?ホテルこれじゃ入れねーし」
「そうだね。そーいえば友達が制服で行って停学になったっぽい」
お互い目に浮かぶ情欲には敢えて触れなかったが、それでも家に着いてからのことをしっかり想像していた2人は少し早歩きになってラブホテルを素通りし、目当ての家が建つ住宅街に入っていくとこんな話をした。
「にしてもやっぱオマエのダチ馬鹿だな。オレなら停学の間オマエと会えなくなンの、考えたくもねぇわ。名前の家ならタダ飯も食えるしホテルよりいいかもなぁ」
「修二めっちゃ食べるもんね。……ふふ、食費嵩むだろうなぁ、絶対飼いたくない」
「買いたくないってオレの飯代かー?自分の分くらい自分で払うわ。なんならオマエのもいいぜ?」
「んーん、かうってペットを飼うとかの飼う。大型犬の修二ちゃんは食費がかかりそ〜」
名前は気分がいいのか繋いだ手をゆるゆる前後に振っている。修二の手と連動してブランコのようだ。
「なぁ、飼ってくれンならオレ、全然飯狩りにいってやるけど。金かかんねえよ?トレイの場所もわかるし一緒に散歩もアリだなァ?そん時は他の犬が近づかねーように威嚇もできるぜ」
死神と呼ばれる彼女は意外にも名前のペット扱いに喜び、更には媚びた。彼女の指す他の犬とはまあ、名前に擦り寄る自分以外の人間なわけなのだが。犬として住まわすには狂犬すぎる女だということを名前はわかっているのだろうか。
「そんなに飼われたいの?よしよし……屈めて偉いねぇ」
「もープレイ始まってんのか?」
「え?普通に撫でたかっただけ。修二が変態になっていいのは部屋に入ってからだよ?」
修二の臀部辺りのスカートが、くしゃっと丸められた。
部屋に入って早々、修二は遠慮もなしにドカッと名前のベッドへ腰を下ろし足を組む。タバコを取り出そうとして丸ごと名前に取られたこと以外、今日一日に起きたことは概ね計算の内であった。
「今日母さんいねぇのな」
「うん。……ねぇ、いつから苗字家の子どもになったの?母さん呼びじゃん」
「オレら結婚すンだろ?これからは苗字修二だなぁ」
名前がまともな反論を言ってこないうちを見計らって修二は名前の唇を塞ぐ。貰ったリップやケア用品の甲斐あって、修二の唇はツルツルぷにぷにであった。
「ん、やば。修二の口きもちい」
「はっ、もっとかぶりついていーぜ」
修二が顔先に出た前髪を耳にかける。金と黒が混ざったそれは指通りが良く、甘いバニラの香りがした。
「んー!いい匂いっ。修二全身いー匂いするー!」
「ん、ぁ……っオマエ首好きだよな……」
名前好みの香水やヘアオイルを一式揃えた修二にもはや死角はない。首筋や耳付近でスンスン♡と聞こえても脳が蕩けていくだけで、汗をかいたせいで臭かったら……といった心配は無用。胡座をかいた上に乗り出してきた名前の尻を緩く揉んで、名前の気の済むまで自分を堪能させる余裕すらあった。
「痕、つけろ」
「んー。…………あ、弱かったかも」
「いいから大量につけとけ」
数分後、秋の山々を彩る紅葉の縮図のような首ができあがった。さすがに生活指導担当の教師に呼び出されてしまいそうなグロテスクさ。時間が経てばもっとその酷さは増すだろう。それなのに携帯の反射で確認した自身の首に、修二はうっとりとした声を漏らすだけであった。
「ブラだけ取ってよ」
「着衣か?エッロいなぁ名前ちゃんは」
「そうかな、もうまんこ濡れてる修二の方がエッロいんじゃない?」
「っ……やべ、音なっちまった……♡」
胸から責める予定を安い煽りで崩された名前は、修二のスカートの下へ手を入れると躊躇もなく性器に触れる。名前と居てからずっと濡れていたのか、彼女の部屋に入ってからか、はたまたキスからか。表面を指でスリスリなぞるだけで、ぷにゅりと潰されるマン肉からは水音が響いた。
「やっば、紐パン?あー……帰り道で解いてあげればよかった……。今度はノーパンで散歩しようね?」
スルル……。紐を解く音と、名前が修二の目元へキスする小さな音だけが部屋を満たしている。はしたない散歩の誘いにはさすがの修二も恥ずかしそうにして、それでも名前に逆らうことなどありえないと言うように小さく返事をした。
「かーわい♡ブラ外したってまだシャツがあるのに、こんなに乳首の形分かっちゃうほど勃起してるし」
「ふ、ぁ♡……ぬるい触り方、すんな♡はっ♡はーっ♡♡」
「とかいってこれで勃っちゃうんだよねぇ。ほら」
そう言っていきなり強く乳首を摘んだ名前に修二は「おWッ!?♡♡♡」と汚い声をあげる。指示された訳でもないのに足はガバッと開かれていて、乳首を引っ張られる度腰が浮く。
「ひっ♡♡あー♡ちくびやべえっ♡」
「服越しでも舐めたら感じるかな?」
名前の舌先がチロチロ♡と遠慮がちに震えてそこを舐める。修二は焦れったく感じたのか、例えるならイラマチオのように、尖ったそれを押し付け名前の頭を抱えた。
「ん"っ、ぢゅ♡ぢゅううっ♡♡」
「あ、ぁンっ♡ぁあっ♡♡ちくイきっ♡ちくイきすっから、やめろぉ♡♡」
そのくせ掴んでいる頭を話さない修二に名前はほくそ笑み、片方の乳首も摘んで伸ばして引っ張って、と好き放題いじる。
「あ"ーッ♡♡んぐ、ぉWッ♡♡♡……は、ひっ♡♡甘イきっ、しちまったぁ……♡乳首敏感になりすぎてやべーの、名前が責任取ってくれんだろ?♡」
「修二の体の責任は修二が取るんだよ?雌豚ちゃんはそんなこともわからないの?」
「おWっ!?♡♡クリつぶすなぁッ♡♡ひっ♡はぁあっ♡♡」
ドロっとした液体が溢れ出れば、自然とそれを拾う指の滑りも良くなる。ぐにゅり。勢いよく押し込められたクリトリスは修二の最大の弱点で、理性が完全に弾き飛ばされるスイッチでもあった。それを名前は容赦なく責める。責める。責める。
「ほ……♡♡オWッ♡♡♡や、べっ♡まんこやべえッ♡♡あー♡あーッ♡なまえのべろ、ひっ♡アWひっ♡♡んWっ!……ほ、ぉWっ!?クリぃいっ♡♡むくなっ♡むくなぁっ♡♡♡しこんなッ♡おW♡あ"、へぇえ"っ♡♡♡」
「んっ、ん……。んふふ、全部飲みきれなかった」
甘えた声で「ごめんね?」と言いながら顔をあげた名前に、修二はまた心を打たれてヒク♡と膣を締める。
「おまんこ閉じないの」
「あ"ッ♡♡」
ぺちり。そこそこに容赦のないビンタをヌルついたそこにすると、モロに刺激を受けた修二は名前の方へ向かって全体重を乗せ倒れ込む。
「ぁ……!はーっ♡はぁ……ッ♡むり、むりだもう……」
「まだシようよ♡」
「んぅーっ♡♡♡」
長くねちっこいキスの後、名前と比べても身長差はかなりあるはずの修二は彼女にコロッと押し倒され、所謂マングリ返しの状態でクンニを続行させられる。開発途中のアナルを指でなぞられ、また足を閉じかけた。
ぺちっ。
「んあWっ!?♡♡」
ぺち、ぺち、ぺち。
「あっ♡あイく"ッ♡♡ぐ、ぅうう〜〜ッ♡♡♡♡……ぉっ♡んは♡♡ばか、んぁ♡なまえっ♡まんこビンタやめろっ♡♡」
「えー?ほんとすぐイっちゃうね。よわよわおまんこ可愛い♡」
「よわくね、し……んひッ♡♡」
笑えるほどに弱ってしまった死神を組み敷ける彼女は一体なんの神なのだろう。数々の、個性が突出した変わり者に好かれる時点でただものではないはずだ。普通の人間であれば、帰ってきた母の声にテンパって性行為を中断するところ、彼女は今、なんの焦りも見せずに修二のまんこで指を抜き差ししているのだし。
「ん……♡ふ、ぐ……♡♡んんぅっ♡とま、れ、かあさんきてんぞ……っ♡」
「ドア開けられてから考えばいいよ。ほら、ちゅーしながらイって?」
意地の悪いことを楽しそうに言い放つ名前。ここで今続けるべきではないと経験からも体感からもわかっているのに、彼女に躾られた修二は餌にヨダレを垂らし唇へ食らいついた。中途半端に開けられたシャツからは真っ赤に熟れた乳首が見え隠れし、薄く割れた腹は液が滴っている。当然発生源である性器は潮とマン汁でそれ以上にビチャビチャだ。
「んっ♡んっ♡♡んぅあッ♡んいく"ッ♡♡きしゅ、っ♡♡あ"ッ!あっ!なまえいくッッ♡♡きめる、うっ♡♡♡てまんはげし♡ォ"!?────あぁぁあ♡♡あはぁっ♡♡……んっ、ぁあッ♡♡」
胴体から足までの全身がしなり大きく動いて、ベッドや長い足の先にある棚を揺らす。その音が1階でも響いたのであろう。名前の母親の階段を上る音がした。修二はというと、何度もイったせいで五体投地する他なく、微かな声で名前を呼ぶだけだった。にまにまと笑う彼女は頭のネジがどこか抜けているのかもしれない。
「大丈夫。布団かぶって。一緒に寝てることにしよ」
未だ火照った顔の修二の頬にリップ音を残して名前は大きく毛布を被った。服を着ている名前に対し、ほぼ全裸な修二は感覚がダイレクトに通じてる状態。目を閉じたとて、額の汗や目元の涙、整わない息でバレてしまうのだろう。と、思っていたのだが。
数秒後のノックに返事をせずにいればこっそり入ってきた名前の母に「あら、あの子寝ちゃったの?ごめんね」と謝られ、更には「修二ちゃん本当に名前のことが好きね。一緒に寝るだけで緊張しちゃって」と続けられ、案外間違ってもいない誤解をされるだけに被害を抑えられたようだった。
「ね、バレなかったでしょ」
「……ばはっ♡好きだぜそーいうとこ♡」