心を読む方法なんて知らないんだけど
今日は珍しく名前と休みが被り、仲良く僕の家でおうちデート。
のはずが名前は僕のベッドに頭まで潜りこんだまま出てこない。
体調が悪いわけでもなければ、寝ているわけでもない。
理由を簡単に言えば、いじけてしまった。
もとはといえば、名前が僕にジャンケンしようと言ってきたことが原因なんだ。僕は5戦全勝、つまり彼女は5戦全敗。
この事実に腹を立たせた名前が手加減してくれてもいいじゃん!といじけてしまったのが数分前の話。
正直、ジャンケンに手加減も何もないと思うんだけど...。
後出しして負けるべきだった?後出しで負けるのって以外と頭使うんだよ?...困ったなぁ。
「名前?」
「やだ!!!!」
わー、おっきい声だねー。寝てなかったんだねー。
てっきり疲れ果てて寝ちゃったかと思ったけど、それだけ大きい声が出せるなら安心。
「息苦しくないの?」
「あだちさんのばか、あっちいって、やだ、おとなげない!」
掛け布団を引っ張ってみても、中から引っ張り返しているようで布団が動くことはなかった。
しかし大人げない、か。僕大人げなかった?ジャンケンで偶然全勝しただけなのに?
どうにか名前をベッドから引きずり出す方法はないものか...。
あ、いい物みーつけた。
「名前、電話。」
「え!ま、待って!!!」
がさっ!と音を立てて名前が布団から起き上がるどころが飛び出してきた。
思った通り、あのザ・現代っ子な名前が電話と聞いて動かないはずがない。
「どうしたの?」
「で、電話って...。」
「僕、電話って言っただけだけど?」
「うそつき...。」
「勘違いした名前が悪いんだって。」
また少し不機嫌そうな表情をした名前に近寄りその柔らかい頬をつまんでみた。
「いひゃい...。」
「あ、ごめんごめん。今度はジャンケン手加減するから。許して?」
「...絶対ですよ?」
「もちろん!」
もちろんとは言ったけど、ジャンケンの手加減方法なんて知らないんだけどね。
心読めるようになったほうがいい?