color


「名前って赤い色好きだった?」

友人が私の携帯ストラップを指差しそう言った。
確かに赤い色をしている。身につけるようになった理由は1つしかないけれど。

「1,2年のときはつけてなかったよね?」

それは当然、私の中で赤=あの人の方程式が作られたのは3年になってからの話だから。

「...うん。好き、かも。あー...うそうそ。好きだよ!」






彼を見ていると、そんなエピソードを思い出す。
いや、彼のネクタイを見ていると。と言う表現が正しいかもしれない。

「どこ見てるの?」
「ネクタイですよ。」
「曲がりすぎだって?」
「かなり狂わされちゃったんだろうなー。と思って。」

いくら彼が私より頭が良くてもこんな表現で理解できるわけがない。

「私、足立さんは赤い色のイメージなんです。足立さんは私のこと何色だと思いますか?」
「白。意外と純粋なところあるからね、名前は。でも、」

口を閉ざした彼は私の下唇を優しくなぞり目を合わせたかと思えば怪しい笑みを見せている。

「赤に染まってるでしょ。僕に狂わされてるってそういうことじゃないの?」
「そうです。大正解。」
「自覚あるならそれでいいじゃない。黒じゃないだけ救いだと思いなよ。」
「足立さんの色なら何色でも受け入れますよ。」
「やっぱりバカだよ、君。」




何色でもいい。
あなた色に染まりたい。