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「あ、刑事さん!今までごめんなさい。私の軽率な行動がいろいろと迷惑かけちゃってたみたいで...。」
「軽、率?」
「これですよこれ。勝手に写真撮ったりしてて...迷惑でしたよね?昨日悠くんに教えてもらって...。」

彼女がスマートフォンの画面に映してるのは、以前僕と撮った写真。よく聞けば悠くんだなんて呼んでいる。
きっと先手を打たれたんだろうけど、僕とスバルが付き合っているという事実に変わりはないし、彼女の記憶をまた戻すぐらい簡単だ。

「迷惑なんて思ってないよ。だって僕たちちゃんと付き合ってるじゃない。」
「そこですよ。私そうやって軽率な行動してたから刑事さんに勘違いさせちゃってたんです。」
「勘違い?それが僕とスバルが付き合ってた証拠でしょ。」
「悠くんが言ってましたよ?私と刑事さんは仲良かったから〜って。」

どうしてあんな奴の言うことなんて信じるの。
あんなに逃げ回るくらい嫌がってたのに、記憶がなくなっただけで人間まで変わる?洗脳されたわけじゃあるまいし...。

「どうして彼を信じようと思うの?」
「なら、私と刑事さんは何がきっかけで付き合い始めたんですか?」

きっかけなんて、純粋に言えば僕の職権乱用が始まりだ。
でも、素直に話をしたら今の君は犯罪だというだろう。あれは昔の君だったから許されたこと。
今の君なら、刑事が犯罪なんて許されるわけない!と言うだろう。

「...どうして何も言ってくれないんですか。」
「あのさ、君のスマホに入ってる僕のデータ消していいよ。っていうか、消すから貸して。」

彼女の手元からスマートフォンを奪い取りデータを消していく。
懸命に背伸びをし、返してと手を伸ばす姿。そんな姿でさえ今の僕は苦しくなる。

「やっぱり僕と君は付き合ってなかったよね。僕が変に勘違いし続けてたんだと思うよ。もう2度と君の前に現れないって約束するから。」

スマートフォンを彼女の手に戻し、病室を後にした。
もともと僕とスバルは結ばれるべき関係じゃなかったんだから。





君に嫌われるのが怖くて、
僕は本当のことを言えないまま。