prologue

隊長に頼まれた資料整理のためにやってきた倉庫で、偶然にも箱の中から見つけた赤い液体。

それは、木箱の中、緩和材に包まれて割れないように頑丈に固定されている。
蓋を開けて、手であおいで匂いを確かめるが、無臭だ。



とりあえず技局に持ち帰って、正体を明かそうと、瓶を懐にしまい倉庫を出た。
それが、いまから約10年前の出来事だった。

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