体育館裏
「あれ、仁花…次って体育だっけ?」
トイレから戻ってくると、仁花がいつのまにかえんじ色の烏野ジャージに着替え、珍しく後ろで髪を結んでいた。
「そうだよ!衣織も早く着替えなよ!」
「あ、あぁうん。」
シューズとタオルを持って今すぐにでも、体育館に行けそうな仁花を見て慌ててジャージを持って、トイレに駆け出した。
更衣室とか近ければいいけど、遠いしそこまで行く時間がない。
半ズボン持ったよね!Tシャツは、オッケーある。ジャージを抱えて廊下を早歩きしていると、「あ」と前から聞こえて顔を上げれば、月島くんと山口くんが教室から出るところだった。
「あ」
「町田さん」
「…あれ、4組も体育館?」
「うん、そうなんだ。石川先生が、部活の引率でいないらしくてさ。」
「へー、そうなんだ」
それは知らなかった。
「それより君さ、急いでたんじゃないの?」
「は?」
「後3分で4時間目始まるよ」
相変わらず無表情で見下ろす月島くんと、ニコニコ柔らかい雰囲気の山口くん。
この2人と会ってから、なんでこの組み合わせなんだろって、いっつも疑問なんだよね。性格的には絶対合わなそうだし。
「え、マジか。じゃ、じゃあまた体育館でー。」
適当に山口くんと月島くんに別れを告げ、トイレに駆け込んだ。
「ツッキー、4時間目始まるまで後5分あるよ?」
「うるさい、山口」
「あはは!ごめん、ツッキー。」