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『全部一緒の味だわ』
緑「なわけないだろ」
ご飯も食べ終わり唯さんが持ってきてくれたお酒を分けて飲んだのだが味の違いが分からない。
緑「バーボンは他より甘いでしょ」
『そうかな、全部辛いよ』
緑「だめだ、味覚を失ったか」
『幸村くんに預けたまんまかもしれへん』
緑「返してもらってきなさい」
唯さんはライはこうだ、バーボンはこうだと教えてくれるが違いは正直分からない。
必死な唯さんに少し笑ってしまう。
緑「なにわろとんねん」
『 いや、っっゆ、唯さんがあまりにも必死なもんやから』
緑「おこちゃまには分からん美味さがあるの!」
『わかった、わかったから』
私はお腹を抱えて笑うと彼も「仕方ないなー」と、笑い返してくれた。
彼はやはり優しい。
『それにしても、今日は急な連絡でビックリしましたよ。』
緑「おー、本当だったら今日も忙しかったんだけどね」
『え、大丈夫なんですか』
緑「いいのいいの、なんか名前に渡さないといけないなって思ったのがるんだよね」
『?、なんですか?』
私はお酒に強いほうだ。
さっきスコッチをロックで飲んだのだが頭は正常だ。
唯さんが少し暗い顔をしたのにも気づいた。
唯さんはテーブルに1枚の写真と小物ケースをだした。
向かい合って座っているので、唯さんは私に写真が正面から見えるように置いてくれた。
5人の男性が肩を組んで笑い合っている写真だ。
中に唯さんがいるのが分かる。
そしてもう一人、金髪で褐色の肌の男性も知っているような気がした。
『…わかいですね』
緑「警察学校の時の友人だ。」
『え、警察学校?』
緑「そうだ。」
彼は小物ケースに手をかけ、蓋を開けると桜の紋章が美しく掘られたバッチが顔を出した。
日本警察のバッジだった。
『……、』
私は唖然として声が出なかった。
彼が仕事を教えてくれなかったのは恐らく、重い役を持っているからだったのだろうと悟った。
『警察、の方だったんですね』
緑「驚いたか?」
『はい』
信じられない、という程でもなかった。
唯さんの目はいつも真っ直ぐて光が灯っていていたからだ。
だから私は彼に憧れていたし尊敬していたのだろう。
『えっと、この写真がどうかしたんですか?』
緑「ああ、友人を紹介しようと思ってな」
『え、いいんですか?』
緑「ああむしろこいつらの顔を覚えてほしい」
彼は写真に目を落として指を指した。
これを見ろという合図なのだろう、私も写真に目を向ける。
緑「こいつはもう亡くなったんだが、右から伊達航、降谷零、松田陣平、萩原研二だ」
『え、ちょっと待ってちょっと待ってもう1回』
緑「ははは、悪いんだけど口頭で覚えてくれ。名前は紙とかに残されちゃダメなんだよ」
『わ、分かりました。伊達航さん、降谷零さん、えっと松田陣平さん、萩原研二さん』
私は写真を見ながら復唱した。
その様子を唯さんは笑いながら見ていた。
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