あーあ…
「苗字さん、」
やっぱこれは
「ちょっといいかしら?」
逃れられないんだなー。
運命を君と。
21.Inevitable
どうも、苗字名前です。
私は今、この目の前にいる、般若のような顔をした女子生徒達に、裏庭の隅だと思われる場所に連れて来られています。
…正直、
ここがどこかわからない。
それにしても…
このシチュエーションは、あれだ。
今まで行った学校で何回もあったな。
「テニス部のマネージャー、やめてくれない?」
ほら来たぁーっっ
これだよ。
この台詞何十回も聞いたことあるよ私っっ
皆なんでこんなに同じこと言うかなー…
どこの学校行ってもこれって何?
これ言わないといけない、みたいな決まりでもあるわけ?
もしくはこれ言うとなんかが起こるとかそういうこと?
っつーかどんだけだよテニス部!!
皆テニス部のマネ入りたいなら入ればいいよ、うん。
そうだよね、正しいよ私。
ただ、ちゃんと仕事しなかったら意味ないけどなーうん。
過去にもそんなのいたなー確か。
結局マネ辞めさせられて、何故か私にキレてきたっけな…
まぁそんなことはどうでもいいよ。
とにかくだな、とにかく今私は…
「ちょっと聞いてるの!?」
「ぅぇっ?は、はぁ…一応。」
「一応って何よ、バカにしてるわけ?」
「…はぁ…?」
別にバカにしてはいないんだが…
被害妄想か。
ただ、頭になかっただけです。
「とにかく、さっさとマネージャー辞めなさいよ。
それと、テニス部員に近づかないでくれる?」
「そうよ。
あんた、丸井君の幼なじみだか知らないけど、近づきすぎなのよ。」
「それにあんたさぁ、雅治にちょっと構われたからって、調子乗ってんじゃないわよ。」
「はぁ……?」
皆…好きだなーこういう話。
「ちょっと顔が可愛いからって、調子こいてんじゃねーよ。」
「…ねぇ、」
「な、何よ。」
「それって、褒めてんの?けなしてんの?」
「は…!?」
「それとさ…そんなにあいつらが好きなら、私なんかにこんなことしてる暇あったら、アプローチかけたら?自分磨いてアプローチするより前に、目障りなやつらを消そうとすることしか考えられないやつらなんかに、あいつらを好きなんていう資格ない。」
「……………っっ
…うるさいのよ!!!」
目の前の女が手を上げた。
あ、殴られる。
そう思った。
目の前に、
影が現れた。
パシッ
女の手を掴んだ目の前の影。
顔を上げると、
ワカメ君がいた。
「なーにやってんすか?先輩達。」
「き、切原く…!!」
「名前先輩に、なんか用ですか?」
「ワカメ君、」
………怒ってる。
なんか、怒ってる気がする。
……………………まずい。
私は、ワカメ君の手を掴んだ。
「先輩、俺が来たから、大丈夫っす。
……………先輩………?」
ぐぃっ
勢いよく腕を引っ張った。
「ぉわぁっ!!?」
「「「な……っ!!?」」」
「ごめんなさいさよならアデュー!!!!」
そして、
全速力で走り出した。
「な、ちょっと逃げる気!?」
「なに切原君引っ張ってんのよ!!?」
「名前先輩…!!?
っどこ行くんすかぁぁぁああ!!!??」
next.
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