この私に甘えろ?この男はいったい何を言っているんでしょうか。
私は甘えてくれない彼女に悩んでる…と言ったはずですが。


「おいおい、イッチー。そう眉間にしわを寄せて俺を見ないでくれよ」
「いえ、貴方に相談なんてした私が愚かでした。」
「ははっ、酷いなぁ」


なんて言いつつ、気にするでもなくレンはそのまま言葉を繋いだ。



「レディは年上なんだからそのくらい受け止めてくれると思うぜ?イッチーには少し難しい事かもしれないけれど、イッチーが動かないと何を変わらないんじゃないのかい?」



確かに、レンの言うことをは一理ある。
しかし…甘えてみる、ですか。


「考えておきます」



とだけ残し私達は仕事へと向かった。










その帰り、私は寿さんと偶然鉢合わせた。



「あれあれ?トッキーじゃん!今終わり?お疲れちゃーん☆」
「ああ、寿さん。お疲れ様です。ちょうどよかったです。貴方にお話があります。」
「トッキーが僕に用事?めっずらし〜!」
「ええ、貴方、名前をお酒の席で煽らないでいただけますか?まぁ、貴方の場合大方ワザとでしょうけど。」
「はっはーん!さてはトッキー妬いてるなあ!ベロベロの名前ちゃん甘えたで可愛いんだぞー!羨ましいだろこのこの〜!」
「…寿さん!」
「はは、冗談だって。アイドルがそんな怖い顔しないのー。分かった分かった。トッキーのだもんねー?」
「…はぁ、本当に理解していただけているのかは不安ですが、一応先輩なのでこの辺にしておきます。では、失礼します」
「ちょ!酷い!!って、本当に行っちゃうの!?おーい!!トッキー!!!!」



全くアレで25歳ということに疑問を抱かざるを得ませんね。
彼と話すと頭が痛くなります。まったく。









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