『……………?』


まって、するとは決めたけど…これ、トキヤの良い所なの?HAYATOの良い所なの?


「あれ〜?もう僕ちんの勝ちかにゃ?」
『あのさ、トキヤの良い所なの?HAYATOの良い所なの?』
「えっ、」
『トキヤさ、何がしたいの?もちろんHAYATOも好きだけどトキヤの真意が見えないんだけど。』
「…っ、」


最初こそ仕方ないなぁという素振りを見せてくれた彼女でしたが、暫く考え込んだ後の名前の目は間違いなく私をまっすぐ見ていて、HAYATOの服がひどく虚しく感じた。


「私はっ…貴女に…」
『トキヤ?』
「私は、貴女に甘えて欲しかったんです。貴女は何時も私より歳上ということを気にしてるのか、甘えたり、嫉妬したり、我儘を言ったりしないでは無いですか!!…私も男です。彼女に頼られたいと思うのはダメですか?だから、こんな嫌いなHAYATOの服なんて着て馬鹿みたいな茶番をしたんです。…はっ、みっともないと思いますか?それでも私はもっと名前と近づきたいと………ッ!」


珍しく声を荒げたトキヤはそこまで言うとハッとした顔をして、すみません。頭冷やしてきます。と言って、部屋を出て行こうとしたから。


気が付くと私はトキヤの背中をギュッと抱きしめていた。



「っ、なんですか?」
『…馬鹿じゃないの!!!』
「なっ!!!」
『春ちゃんとパートナー解消してよ!!TVで笑顔振りまかないでよ!!私だけ見てよ!!打ち上げも行かないでって引き止めてよ!!!!』
「っ、…名前?」
『ずっと、ずっと思ってた。でも、でも困るでしょう?トキヤが困ることなんてしたく無いの。良い、理解力ある女演じてたよ?これでも本当は、すっごく嫉妬深いし、トキヤのこと独り占めしたいし束縛したいんだよ?でもそれ以上にTVやライブで輝いてるトキヤも大好きだし好きな人を困らせたくないんだよ分かれっ馬鹿っ!!!!』


私はじんわりと滲んできた拭おうとしたときトキヤが振り返って私をキツくキツく抱きしめてくれた。








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