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入学してから半年がたった。長い夏休みも明け、隣の席だった大地とも席は離れた。スガと旭はうちの教室に来るなり大地を引き連れて必ず私の方へ来て話すようになった。潔子とはあれから急激に仲良くなり、今では割となんでも話ができるくらいになった。言わば親友という位置付けになった。7月のIH予選は呆気なく終わり3年生は引退していったらしい。私が予想していた通り烏野は早い段階で負けた。何度か体育館を覗いたことがあったが、強豪とは到底呼べないレベルのチームに思えた。多分それを1番理解して"強くならないと"と思っていたのは1年の3人なんだと思う。いつだったか彼らは私に聞いてきたことがあった。

"全国制覇する為にどんな練習をしてきたか"

漠然とした質問で驚いたけど彼らの本気はすごく伝わった。私はアドバイスに凄く困った。それはあの頃の私は無茶苦茶だったからだ。自分の身体のことなど一切考えないほどの自主練でのオーバーワーク。男だろうと女だろうと上手い人が居れば片っ端から声をかけて何時間も練習した。それから上手い選手のデーター収集を事細かく徹底的にやっていた。あとはちょっとした才能があったんだと思う。簡単に言えばあの頃の私は

"毎日バレーの事しか考えてなかった"
"周りの事より勝つ事が優先だった"

だと思う。
ろくなアドバイスができずにこの話は終わっと思う。あれから3人は話し合って練習後自主練を始めたと聞いた。
新チームになりメンバーにも入るようになった3人は夏休み前に比べて逞しくなったように見てた。