04

学校生活もプライベートも割と落ち着いていた。柚飛の事も考えて2人が生活できる程度のお金を確保するためにバイトもしていた。バイトは週に3回で20時までのシフト。この生活にも随分慣れた。
相変わらず母親は変わらぬ生活を送っている。何度か父親と兄に話そうと思ったが、毎日仕事に追われてクタクタの2人に母親の問題まで背負わせたくなかった。

12月のある日、いつか起こるかもしれないと予想していた事が起きた。
前日の急な雨で柚飛が高熱を出した。
しかしその日は学校をどうしても休むことができず、どうしようかと悩んでいた。
当の本人は"大丈夫 寝てれば治る"とうるうるした目で伝えてる。姉としてはこのまま1人放置して学校へ向かう事に戸惑っていた。
珍しくこの時間に起きていた母親がリビングから2階の弟の部屋にやってきて
"私が見ててあげてもいいわよ"
と告げにきた。
正直驚いた。
この1年程彼女は私達に何かすると言うことは1度もなかった。それだけに、その発言は耳を疑った。しかし、選択肢は彼女にお願いするしかなかった私はしぶしぶお願いをした。
"学校が終わったら急いで帰ってくるから"
と柚飛に告げて学校へ向かった。

学校ではあまり落ち着かずソワソワとしていた。6時間目が終わりそろそろ帰宅時間となった頃突然の朝から降り続いていた雨が豪雨へと変化した。かなりの豪雨で電車は止まり帰る手段であるバスにも長蛇の列ができていた。
豪雨の影響で学校を出れたのはいつもより1時間遅い時刻。その上バスにはなかなか乗れずいつもの帰宅時間から3時間が経っていた。時刻は19時になろうとしていた。
バスを待っていても拉致が空かず、歩いて家まで帰宅することにした。ようやく家の前に到着したときには21時に差し掛かる少し前だった。