君さえ


あとがき


 長らくのご愛顧誠にありがとうございました。
 gnsnアルベド夢、「君の声で世界は始まる」、これにて完結と相成ります。

 見切り発車で始めたこの連載、私自身の見込みの甘さや知識の浅さで迷走することも多かったですが、それでも何とか駆け抜けることができました。それもこれも、本作品を閲覧し、応援して下さった皆々様のお陰です。
 元々中編程度の長さでさっくりと終わらせる予定の作品だったためにかなり内容で割愛した部分が多く、いまいち話の流れが掴みにくかったやもしれません。本当はまだ書きたい部分や書き直したい部分が多々ありますので、これからも何度か加筆修正を行ったりするかなと思います。レインドットやカーンルイア、そしてドゥリンについてももう少し何か詰められたらな、とも。
 そして出来ることならいつか加筆修正版を紙の小説にもまとめたい……番外編も詰めて……!! 今年は私生活の都合上少し難しそうなので、この夢は出来れば来年あたりに叶えたいなと考えております。
 頒布するかどうかやイベント参加をするかしないかについてはまだ何も考えていませんが、もしご縁がありましたら、その時はぜひぜひお手に取ってやってください。

 作品の内容について何か解説でも……と思っていたのですが、何をどこから言えばいいのかわからず筆に迷ってしまっています。ここから先の内容はかなり取り留めも無いものになりますので、適宜読み飛ばしてやって頂けましたら幸いです。

 ストーリーのコンセプトとしては、やはり「姉弟子と弟弟子」「欠陥品と最高傑作」そして「おはよう」になるかなと。アルベドくんの好感度ストーリー等々を読んでいた時に、ふと「アルベドくんの姉弟子な夢主の夢小説が読みたい!!」となってネタを練り始めたのが始まりでした。
 まだ明言されてはいませんが、情報をかき集めて考察すると恐らくレインドットによって生み出されたのだろう人造人間である彼。そんな彼がモンドへとやって来るまでの過去に、彼が「アルベド」となって行くまでの時間に思いを馳せました。
 そうしているうちに生まれたのが今回の夢主である「彼女」という存在でした。
 天才錬金術師を自称する、やや自信過剰で高慢な印象のある女性。けれどその本質は、錬金術と師匠と弟弟子が大好きで大好きで仕方がなかっただけのひと。欠陥品として生まれてしまいながらも、何を恨むことも憎むこともせず、ただただ周囲を愛し続けたひと。
 それを彼女自身の「優しさ」とするか、それともそれすらある種の「欠陥」であるとするかは、人によって解釈が変わるところかなと思います。

 アルベドというひとりの完成された存在の過去に踏み込むことが、彼への冒涜になりはしないか。そんな不安を抱えながらこの小説を書きました。
 夢主という存在は、本来ならば存在しないもの。存在しなくとも世界は正しく回り続けていくもの。それが揺るぐことのない前提。けれどもこの『世界』では、彼女は確かに彼の隣で生きていた。そんなもしもを描いた二次創作として、この作品を執筆させて頂きました。

 話の流れの都合上アルベドくん視点で話を進めていましたが、彼の心情表現が何よりも難しかったです本当に。解釈違いとの戦いが熾烈で熾烈でなんど全文書き直そうとしたか分かりません。
 また、最初は恋愛要素も入れられたらなぁと思っていましたが、最終的にこの2人は親愛や家族愛が最もしっくりくるなという結論に落ち着きました。恋愛ルートもなくはないと思いますが、まあそれは書きたくなった時に番外編として書く程度にしようかなと。もしそのルートも読みたいと思って下さった方がいらっしゃいましたら、拍手コメントの方にその旨をお伝え頂けるとありがたいです。善処したいなと思います。

 ストーリーの結末について。
 これについても、私個人かなり悩み続けました。バッドエンドとするにはあまりにも悲しすぎますし、だからといってご都合主義を振りかざした大団円ハッピーエンドというのもこのストーリーには合わない……そう考え続け、結論としてはこうして未来に希望を託したトゥルーエンドというかたちに落ち着きました。このあとにほんの少しだけ続くエピローグは、こんな未来がいつかくるのかもしれないねという小さな小さな希望です。エピローグが現実となるか、それともただの希望として終わるのか、それは読者の皆々様にお任せするかたちにしようかなと思います。

 そして、タイトルである「君の声で世界は始まる」について。これはもうそのままですね。朝という世界の始まりに与えられる「おはよう」の声。夢主の声を起点に始まったアルベドの世界。そして、いつの日か、一度閉ざされた夢主の世界を再び開くアルベドの声。ダブルミーニングというほどのそれではありませんが、そういう双方向的な意図を込めてつけさせて頂きました。

 あとはまあ、「きみ」が「キミ」ではなく「君」なのは……という。はい。そんな感じです。多くは語りません。

 最後に、余談ではありますが、夢主のデフォルト名である「ニグレド」は、錬金術における「黒化」、すなわちゲーム内における「黒土」を指し示す言葉を基につけさせて頂きました。
 つまりはそういう想いを込めてのことです。恐らくゲーム内での「黒土」はレインドットの事なのかなと考察はしつつも、その隙間にそっとねじ込ませて頂きました。これがご都合主義というやつです、よろしくお願いします。

 もっと色々なことを語りたいなと思ってはいたのですが、あまりにも長くなりそうなので今回は名残惜しくもこのあたりで切らせて頂こうかなと思います。もし何か「ここは何だったんだよ」という点がありましたら是非お便りを送ってやってください。

 あとこういうことをここで言うのはどうなのかなと思ったのですが、実は作業中にずっと聞いていた曲がありまして…………ずと〇よさんの「正ii義」という曲なのですが、とても素敵な曲なので是非ぜひ皆様聞いてみてください。そんな宣伝です。

 また、今後公式から明かされる情報によっては本作品と公式との間に様々な齟齬が生じる可能性があります。その際は、この二次創作はあくまで2021/3/30までに公開されている情報から妄想をふくらませた筆者の妄言だと思ってあまり深く考えずにいて頂ければと思います。
 はい。

 それでは、繰り返しになりますが、ここまでお読みくださり本当にありがとうございました!!

 また何かの作品でお会いしましょう。


浅葱
2021/3/30

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