キラッキラ


新幹線の車内で今日1日のスケジュールを伝えていく。社会人4年目になり、現在は秘書課に所属。社長秘書をしていた直属の先輩が寿退社したことで、まだ4年目なのに私は社長秘書に任命された。最初はバタバタと仕事に追われる日々だったけれど、最近は要領良くこなせるようになり、何だかんだで社長秘書をしてもうすぐで1年になる。


『…以上が今日のスケジュールです』

「了解。夜は私も先方と会食に行くから白崎くんは自由にしてて良いよ」

『私は会食に同行しなくても?』

「夜の会食は仕事というよりプライベートだからね。気にしないで良い」

『承知しました』


グリーン車の車内は静かで私たち以外の客もまばらだ。大阪に行くのはいつぶりだろう。一泊二日の出張だけど、仕事のスケジュールとして予定が入っているのは今日だけだ。夜は自由行動、ってことなので後で空き時間に美味しいご飯屋さんでも探そうかな。


「白崎くん、この人たち知ってる?」

『はい?』


スポーツ新聞を読んでいた社長がある一面を指差す。そこには「関西発!キラキラ7人組アイドルグループ 」の文字。この人たち知ってる?の問いに答えるため、大きく写っている写真を凝視した。


『…すみません、そういう界隈に疎いもので』

「はは、白崎くんアイドルとか好きじゃ無い?」

『いやぁ、かっこいいなぁとは思うんですけどね』


新聞に載っている写真を見つつ苦笑い。話を聞くと社長の娘さんが彼らのファンだという。そういえば社長の娘さん、中学生だもんなぁアイドルとかにキャーキャー言い出す年齢か。


「毎日映像見て喜んでるんだよ、ほらこのなにわ男子っていうグループ」

『なにわ男子?』


The関西な名前に改めて新聞の写真へと目を移す。関西出身の7人組と紹介されている彼らはキラッキラのアイドルスマイルをしていた。


『わぁ、なんかアイドルですっていうキラッキラの笑顔ですね。若い』

「いや白崎くんも十分若いでしょう」

『いやいや、もうそんな事ないです』

「ははは、それ秘書課の中で言ったら非難轟々だよ?」

『…そうですね』


秘書課の中では私が1番若い。年齢で自分をおばさん扱いしたら他の先輩方に失礼になってしまう。気をつけよう、と心に決めて今日の仕事で使う資料に目を移した。


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