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「女の子ってみんな可愛いじゃない、自分なんて可愛くないしこんなやつが恋愛とか誰かを好きになって相手に申し訳が立たないって言うか…だってみんな可愛い人とかかっこいい人と付き合いたいじゃない?だから…」
自分で言ってて虚しくなってきた。自分に自信なんてないのは本当、こんなガリ勉地味子は恋愛してもしょうがないっていつも言い聞かせてきた。
「ばっかじゃないのー、アンタ。そんなくだらない理由で人を好きになれないでいたんだ?すーっごく損してる、ね?クロも思わない?」
新しい棒付の飴を取り出し包装を解きながら呆れた顔で言われた意見。
その態度と言葉には一瞬カチンときたがくだらないと言われなぜか少しほっとしている。
「そりゃ、チルちゃんみたいに可愛くて明るくておしゃれさんに好かれたらクロさんも嬉しいでしょう?」
「いいえ、全く嬉しくないですこれっぽっちも。」
瞬殺、即答で返されて私もチルも少し固まった。
「自分にも好きになる人の好みと言うものが御座います。チルのように子どもで馬鹿でワガママ放題の人に好まれるのは本当に、それこそ迷惑極まりないです。」
「…殺す。」
んん?何か今黒い言葉が聞こえたような気がしたけど…気にしないほうがいいのかな。
「このように恋愛には自分の考えを持つことも大事なのですが、相手の好み・考えを尊重して差し上げるのも大事になるのです。自分の思いだけで人を好きになっては誰もいい思いはしませんからね。」
「そんなこと分かってるんだけど、でも自分なんかがって…」
「あーもう、アンタ本当面倒な人だなあ。んで、貴女はどうしたいの?このまま恋愛しないで勉強頑張ってずっと一人で生きていくの?」
がりがりと飴を噛み砕き、残った棒を突き出す。
確かにこのままでは一人で生活、独身人生を歩むこととなるだろう。
家族もずっと一緒にいるわけではない高校も卒業したら自分で生きていかなきゃならない。仕事が終わって帰ってきてご飯を食べて寝ての繰り返し。
「…一人はいやだ。可愛くなって自信を持って誰かに恋をしてみたい。」
その言葉を聞きチルは笑みを浮かべて問いかける。
「じゃあ聞いてあげよう、キミの願いは何?」
「私の願いはみんなが羨むような可愛い人になって誰かに恋をしてみたい。」
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