勘付くその時に

「李典、今日の天気は?」

「俺の勘は天気予報する為だけの物じゃないぞ、晴のち雨だろうな。」

そう言っていつも天気を教えてくれる彼こそ、予想的中お手の物、勘が冴えてる(自称)いい男、李曼成。

「雨は嫌いだぜ、俺。何せ髪の癖が悲惨だからな。」

「本当に当たるの?こんなに晴れているのに…。」

縁側に座り猫を撫でるななし、李典は隣で寝そべって空を見上げてる。
彼は目を細め、眠たそうにする。

「眠いの?」

「んー、そう見えるならそうなんだろうな。」

何度か欠伸を噛み殺すが、限界なのか、ななしの方を見上げる李典。
それを知らず猫の喉を撫でる私、ゴロゴロと特有の音を鳴らし心地良くなる。

「いいよなぁ、猫は。」

「何で?」

それはな、と、ゆっくり腕を伸ばしななしの膝に触れる。案の定猫はそれに驚いて、撫でてた手から抜け出して逃げてしまった。

「俺にも、膝貸してくれない?」

「まさか、嫉妬?」

目を閉じたまま返事をしない、仕方なく李典の頭を少し持ち上げ、膝を入れる。

「…………ありがとな。」

「もう、猫に嫉妬だなんて、皆に言ったら笑われ者よ。」

「寝る前に、俺の勘、もしかしたらバレているかもしれない。」

馬鹿、と小さく呟く。どうせ聞こえてない、既に寝息が聞こえるのだから。

「…あ。」

直後、李典の言った通り雨が降り始めた。先まで雲など一つ無かったのに。

起こさない様に彼の髪に触れる、確かに少々癖のある髪だ。何だかクルクルしていて面白い。それに思っていたより睫毛も長い、何とも羨ましい。

「…起きたら、教えてあげよう。まぁよく当たる勘ですこと。」

頬に軽く口付けし、空を静かに見つめた。

(私の恋情にも、いつか勘づいてくれるだろうか。)