「それは何だ。」
手に握ってるのは一輪の桃色の花、微笑みながら俺に差し出す。
「日頃の感謝の気持ちです。ごめんなさい、本当は手作りで渡したかったのですが…。」
花を受け取る、ああ成程、どうりで指に幾つか布を巻いている訳だ。コイツの事だ、慣れない裁縫でもやっていたのだろう。
俺の為に何かを作ってくれるのは良い、が、俺の為に傷を作るのは別だ。
「もう片方の手を貸せ。」
「え?」
不思議そうに差し出す彼女の手を取り、包帯の上から優しく口付ける。想定通り、コイツは顔を真っ赤にして手を引っ込める仕草をする。
「か、賈充様……!!」
「くく、可愛い奴め………これだからお前を手放したく無い。」
おろおろと目線を泳がせる、つい愉しくなり俺は腕を引いて己の胸に抱き寄せた。