調査開始
春日の村。
その周辺は森に囲まれている訳で、一先ず離れた木の上からその様子を探って、まぁ、あとの指示はシカマルに任せるっす。
村には灰色の雲がかかっていて薄暗い。気味が悪いってのはこういうことを言うんすね、ってぐらい。
「結界がはられてるとはいえ、中の様子が見えねぇってことでもねぇ。まぁ幻術か何かじゃなきゃな」
「そうね、一つの村に結界をはれるくらいの忍術が使えるんだから、何か裏があってもおかしくはないわよね」
「幻術ではねぇと思います」
「……ヒカリが言うなら幻術っつー可能性はほぼゼロか」
私のレパートリーに幻術はねぇですけど、見抜くのは得意なんすよね。
昔から何故かわかっちまうんで、まぁ感覚派の私だからこそ、かもっすけど、なーんて。
「100%って訳じゃねぇですから、気を付けてくださいよ」
「もちろんよ」
「じゃあこっからは別々に動くぜ。ヒカリは東へ、俺は西へ村の外周をまわる。サクラは離れたとこから結界内外の様子を頼む」
「うっす」
「わかったわ」
「くれぐれも無茶はしねぇこと。万が一戦闘になったらすぐに無線入れて引け。いいな」
「了解っすよ」
「村に近づくシカマルとヒカリは充分気をつけてね」
三人で目を合わせ、シカマルの合図で各持ち場へと分かれる。さーて、敵さんに見つからないように調べないとっすよね。
一定の距離を保ちながら、気配を潜めて木々を渡る。それにしても本当に気味が悪いっすね。村の人達はちゃんと生活できているんすかね?
その抜け忍は結界術に長けている。村人は力で抑えつけられているのか、それとも何かの幻術にかけられているのか。人の様子が見れたら何かわかるかもしれねぇのに、そうもいかねぇからもどかしいっすね。
ある程度進んだところで、急な雨。それも土砂降り。……ついてねぇっすよ。
「服が濡れて気持ちわりぃっす……なんて言うと思いましたか?」
だから私に幻術は効かねぇんですって。私の声と同時に上がる雨。幻術で大雨降らせて、敵さんはどうするつもりだったんすかね?
「シカマル、サクラ、ごめん、見つかったっぽいっす」
無線の先からの返事を聞く間もなく、水遁の攻撃を受けることになっちまったっす。ここは引きたいところですけど、さぁ、どうするっすかね。
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