瞳の色
いつも冷静なヒカリが珍しく動揺しちまってる。「あいつと同じ目」っつーのは正直ひっかかるが、今はそれどころじゃねぇ。出来れば引きてぇところだが、簡単にはいきそうもねぇし、どうする。
「変な探り入れられるのも面倒だしね、出来れば直接手は出したくないんだけど、君達もうこの村に関わっちゃってるしねぇ。……殺してもいい?」
へらっと笑ってそんなことを言いやがるし、そうくるならこっちもやるしかねぇ。相手の手がわからねぇ今は、一先ずヒカリに先陣切ってもらうしかねぇか。
ちらりとヒカリを見ればすでにその気みてぇだし、その間に策を考えるしかねぇな。
「ヒカリ、」
「わかってるっすよ」
その瞬間飛び出すヒカリ。風遁で相手の体制を崩そうとするが、そう簡単にはまってくれるような奴じゃねぇことぐらい、こいつでもわかってるはずだ。
「もっと本気で来ていいんだよ」
「さっきからあんたうるせぇですよ」
「そんなに喋ってるつもりないんだけどなぁ」
「そういう意味じゃねぇっす、光遁・目眩まし!」
ヒカリの身体を光が包んで、一瞬相手がぐらついた。
「影真似の術、」
「そんな簡単に捕まる訳ないでしょ?」
「……だろうな」
影を繋いだ先は影分身。ぼふんと音を立ててそいつが消えれば、やっぱり生意気な顔で笑ってやがる。めんどくせぇ奴だな、まったくよ。
「思い出したよ、あいつもその"光遁"を使ってたんだよ」
「……え?」
「幻術使いで光を操る、不思議なやつだったよ。まぁ対した関わりもないからよく知らないけど。君の知り合いか何かじゃない?」
「知り合いって、……?」
次の瞬間、気付けば相手は素早く印を結んじまってて、ヒカリは敵と共に透明な壁の中。人質っつーことかよ。
「油断するからこういうことになっちゃうんだよ」
←→
back