混乱に揺れる


……どういうことっすか?
光遁は風雅一族の血継限界で、今となっては私以外に使う忍はいないはず。一族が滅ぶ前に見たってこと?でも目の前のこいつはそんな年齢でもないっすし、じゃあどこでいつ誰を見たっていうんすか?

思考回路を巡らせたってわかるはずもないのに。「ヒカリ!」と私を呼ぶ声で我に返れば、周りには透明の壁。敵と二人閉じ込められていて、ここはこいつの作り出した結界の中なんだ。とどうにか考えられるほどの冷静さはまだ失っていなかった。


「油断するからこういうことになっちゃうんだよ」


にやりと口角を上げる敵に苛立つ。


「そんな余裕な面、今すぐ出来ねぇようにしてやるっすよ」
「そんな怖いこと言わないでよ、言っとくけどこっちの方が有利なんだし」


結界の中ってことは私はここから出られない。でも、それは相手も同じなんじゃねぇっすか?そんな考えがピンと浮かんで、何か今日の私さえてるっす、なんてね。

たっ、と地面を蹴って相手に接近する。どんな仕掛けがあるかわからねぇ以上は体術で様子を見ろって、きっとシカマルも言うだろうし。


「さすが、体術もなかなか、だね!」


蹴りを入れても受け止められ、その反動で思わず少し身体がぐらつく。普通ならありえないのに、なんでこうも上手くいかないっすかね。


「火遁・豪火球の術」
「光遁・風雷壁……!?」


何故?どうして?チャクラが練れない。印を結んでも術が出ない。迫る炎を避け切ることができず、術にぶつかり左半身に激痛が走る。


「もうこの中に入ったら君はおしまいなんだよ」


術が使えないのも、思い通りに動けないのも、この結界のせいなのか。どうする、どうしたらいい。シカマル、助けて。


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