『え、あ、その、‥‥ボクとトモダチになってくれませんカ』
『‥‥?え、あ、はい‥?』
‥と、まぁその後にちゃっかり連絡先を聞いたのが昨日のハイライト。こんなにも突然、しかも研磨のいとこを好きになるなんて思ってもみなかった。
「‥てことで研磨、頼む!」
「‥一緒についていくだけだからね」
「十分!」
今日が学校休みでよかった。部活が終わったら、##name_1##ちゃんと会うって約束できたんだから。でもやはり初めから二人っていうのはオレも彼女も気まずいので研磨にお願いして来てもらうことにした。嫌がっていたが、好物のアップルパイで釣ったらしぶしぶ了承してくれた。(アップルパイ、強し)くれぐれも変な行動だけは起こさないでよね、と釘をさされた。
部活が終わり待ち合わせの場所に行くと、すでに##name_1##ちゃんが待っていてくれた。‥が、なにやらまた変な男に絡まれている。オレは足早に彼女のところへ向かった。
「あのー」
「あ?なん‥だ‥」
「オレの連れに何か用でも?」
「い、いえ、あの、失礼しました!」
とびきりの笑顔で威圧すると、その男はへらへらと逃げていった。いやでもはたから見ればそんなにオレって怖いのか、ちょっとへこむ。
「き、昨日に引き続きありがとうございます‥!」
「いや、それより大丈夫だったか?」
「はい、助かりました!」
「##name_1##はぼんやりしてるんだから気を付けてって言ってるでしょ」
「う‥研磨に言われたくない‥しっかりしてるつもりだもん‥」
「ぷっ、まぁ確かに研磨には言われたくねーわな」
「‥クロうるさい」
「邪魔もいなくなったし、行こうか」
合流したところで、オレたちは近くのカフェに向かった。
「わ、ここ一度きてみたかったんです‥!」
「それならよかった」
研磨から##name_1##ちゃんは甘いものが好きだと聞いて(正確には聞き出して)、美味しいケーキがあるカフェをリサーチしたかいがあった。彼女は店内を見渡して、目をきらきらさせている。
窓際の席に座り、各々好きなケーキを頼んだ。運ばれてきたケーキはネットで見た通りどれも可愛いもので、研磨の頼んだアップルパイでさえ小洒落ている。彼女はいただきます、と、礼儀よく手を合わせた後ケーキをすくって一口食べた。(一口がすごく小さい、可愛い)
すると口元をおさえて、目をうるうるさせながらケーキとオレたちを交互に見た。
「お、おいっしい‥です‥!感動です!おいしいです!」
##name_1##ちゃんはなくなるのが勿体ない、と言いながら少しずつケーキを食べ進めた。(オレはそんな彼女をみてるだけでお腹いっぱい)研磨も無言で食べていたが、珍しく目はいきいきしてるように見えた。(バレーの時もそんくらいいきいきしてくれると嬉しいんだが)
「ごちそうさまでした!こんな素敵なところに誘っていただて、本当にありがとうございます黒尾さん」
「オレも研磨も男だけじゃこういうとこ入りづらいからさ、逆にありがとね」
よし、いい感じだぞ。最後に雑誌で見た、このセリフで女の子はおちる!(らしい)
「じゃ、ここはオレが奢るから」
決まった。これできっと、##name_1##ちゃんも少しはオレのこと‥。
「え、あ、申し訳ないので大丈夫ですよ!自分の分は自分で払いますので」
「え、」
「‥‥」
あれ?おかしいな。
「では、今日はありがとうございました。とても楽しかったです!」
「オレも楽しかったよ、また誘ってもいい?」
「あ、はい、その時はお願いします」
「じゃあ、##name_1##も気を付けて帰ってね」
「研磨もありがとね!」
ではまた、と彼女は満面の笑みで手を振って帰っていった。
「‥クロ、あれで女の子が惚れると思ったの?」
「え、あ、その‥」
「‥雑誌に書いてあるのが全てじゃないからね」
「‥はい、」
(どうやら恋ってやつは、お金では買えないらしい)