
圧倒的仲良し部隊
さて、皆さん。今日はちょっとした質問を投げかけてみようと思う。皆さんは『仲間』をご存知であろうか。例えば、世界のどこかにあるワン○ースというお宝を探す為に共に海へ出て絆を深めたり。例えば、切磋琢磨して共に全国優勝などを目指すアレである。私にも肩書きの上では仲間というものがいる。私含め4人は力を合わせて数多の精鋭部隊と戦闘をしたりと力を合わせる関係だ。仲間とは良いものだ。共に力を合わせて合技なんていうものが出来た時には、やはり興奮してしまうし、時には自分を犠牲にして仲間を守るなんて感動的な場面が生まれることもあるかもしれない。しかし、覚えておいて頂きたい。それは漫画の中の話である。我が隊、冬島隊にチームワークは存在しない。冬島隊は基本的に冬島さんを中心に組んだ作戦の中で各自が好きな事に好きなだけ特化して、さあ、好きにやりなさいという放任主義の部隊だ。確かに時には無線で連絡を取り合う事もあるけれど、それは部隊を巻き込む可能性のある大きな一撃を敵に食らわせる場合。もしくは、私の
黒トリガー回収を命じられた時に隊長を除く2名。つまり、私と当真先輩のみで赴いた あの日の事を。勿論、部隊長の冬島さんが船酔いだったから仕方がなかったという理由もあるけれど、私達2人ーーーもしくは当真先輩だけでも充分冬島隊として機能するからである。だから私達の部隊は勝手に模擬戦を取り付けて受けてしまったとしても、誰か1人がかけていようが、二人いれば大体部隊としては概ね機能するし、A級1位である太刀川隊が相手でない限りは多くの場合はやり過ごせる。生存率の高い部隊だ。ではどうしてこんな事を話したのか。まさに私はいま『仲間って何だっけ』と、いう状況に追い込まれていた。私の人生にタイトルがあるのなら、私は今日という日をこのように呼ぼうと思う。私がボーダーに入ってから人生にタイトルが勝手に付けられていたと仮定して……そうだなあ。第千五百六十話目位だろうか。第千五百六十話『仲間って何だっけ?』始まります。チャンネルはそのままお楽しみ下さい。
「当真先輩! 敵!! トリオン兵いるのにワザと私を狙うの本当やめて下さい!! この間だって直ぐに
『おー、悪いな。
風の流れを よんだはずなんだが……』
『苗字、当真。戯れ合いは程々にな』
「ちょっ……冬島さぁあん!!
見捨てないでぐだざぁあい!!!」
おわかり頂けただろうか……。我々ーーーというか、私は今、ボーダーという組織によって防衛任務に駆り出されていた。
それはいい。いつもの事なのだから。だから、取り敢えずは、大前提として私と当真先輩は狙撃手である事を理解してもらった上で話を聞いてほしい。まず、狙撃手とは狙いを定めて引き金を引くだけの簡単な
「当真先輩がそういう事をするのなら……、私にだって考えがあるんですからね!!」
『おいおい、苗字。先輩に対して口の利き方がなってねーんじゃあねえの?』
「あーあー、私のサイドエフェクトが当真先輩を
『……は? お前のサイドエフェクトは予知のサイドエフェクトじゃーーー』
無線を切った私は先程から当真先輩の弾道を散々視認してきたので、当真先輩の位置は把握せずとも既に大まかな予想は出来ていた。だから私は、サイドエフェクトを起動させて、バッグワームの代わりに入れてきた瞬間移動で当真先輩の前に移動する。
距離にして約200程離れていたけれど、私のサイドエフェクトと瞬間移動のオプショントリガーは相性が物凄くよかった。そもそも瞬間移動。この恐ろしく便利を極めたオプショントリガーをあらゆる隊員が安易に利用しない最も大きな理由の一つとして、使用後のインターバルがあげられる。けれど、私のサイドエフェクトにはそういうものは特に関係がない。振動に弱いので多発できないというデメリットがあるけれど、瞬間移動のトリガーは点から点へと そのまま座標移動するトリガーで揺れは最小限。使わない手はないのだ。
「馬鹿、お前ーーー」
笑顔で当真先輩の頭を撃ち抜いた私は、ふう、と息を吐いてから「良い汗をかいたなー」と頬を緩めるが、直後、当真先輩が
では誰が許してくれないのか。私だって当真先輩が許してくれないくらいならば、全然全く動じないのだけれど、私の行いを許してくれないのは私の事が割と嫌いな鬼怒田さんである。あの人は異常な程にトリオン云々に厳しい。正直なところ、冬島隊は他の隊と比べると圧倒的に
「先輩が悪いんだから謝っといて下さい」
『最後全部持ってったんだからお前が謝れ』
「勘弁して下さいよ。よくいうじゃないですか、戦争は何方も正義だから始まるんですよ、鬼怒田さんにそういっておいて下さい」
『丁度いいから、無線繋げてやろうか』
「おい、リーゼント。本当に殺すぞ」
防衛任務を終えた私は学校に戻る事なく、開発室に当真先輩と呼び出されていた。内容はこうだ。『仲間同士で戦闘を始めるとは何事だ』と。しかし、流石殿堂入りを果たすだけある当真勇は鬼怒田さんに「自分を
「えっと、鬼怒田さん。私もひとつ思うところがあるので発言してもよろしいですか?」
「…………なんだ」
「そちらこそ、その微妙な間は何事ですか」
「やめとけ、苗字。お前すぐそうやって他人に喧嘩売るのやめようぜ、平和が1番っていうじゃねーか」
「私の平和を最先端で乱してる癖に何言ってんの。日々の行い見直せよ、ラーメン」
「おいおい、バター。ちょっと表に出な」
「鬼怒田さん! 今の流れを見ていたのなら 分かりますよね!? 悪いのは当真先輩であって決して私じゃあ ありません!」
そういってはみたものの、鬼怒田さんは『お互い様でしかねえんだよ、何言ってんだテメエ等』と(あまりにも長いことを言うから私訳)怖い顔をして そのように語った。
しかし、私達は絶対にお互いが悪くないと主張しているうちに「(あれ私達なんでこんな所にいるんだろう)」という常人ならまず理解出来ないであろう思想に辿り着いてしまった。
「あの、鬼怒田さん」
「……なんだ」
「なんでつい今さっきまで街を守ってきた私達が怒られているんですか? まずはお疲れ様でしたじゃないんですか?」
「あー……、わかる。つかなんで俺達此処にいるんだよ、さっさと帰ろうぜ」
「そうですね」
私達の有り得ない
「ふゆひまはん、ふみまへんれした」
「本当に反省はしてるんすけどねー。いやー、鬼怒田さんが好きすぎて口が滑っちまう。なあ、苗字」
私と当真先輩は下の自販機で購入する事ができるカップラーメンをズルズルとすすりながら冬島さんに謝罪をしている。冬島さんも最初の頃は「お前らは物食べながら反省するのはやめろ」と言っていたけれど、最近では一緒になってラーメンを食べながら反省会をしている。
まあ、真木さんがいる時は絶対に見過ごしてはくれないけれど、真木さんが学校に行ってしまった後の冬島隊は割と緩々で、冬島さんも私達の世界に巻き込まれたら、最後まで巻き込まれてくれるようになった。
「それで、今回はなんて言ったんだ?」
「今回は苗字っすよ、全面的に」
「嘘じゃん。前半当真先輩のせいで10分も怒られたし、私もう秒数数えてましたもん。今日は638秒でしたね」
「良くも悪くも反省しないな、お前らは」
だって自分は悪くないしと同時に述べた私と当真先輩を見て、冬島さんは頭を抱えていた。けれど、私としても、割と毎回当真先輩が悪いのは譲れない。
まあ、今回は
「昔は淡々と狙撃訓練してる真面目ちゃんだったってのに、人はわかんねえもんだな」
「私にも当真先輩を尊敬している時期がありましたけど、今考えても自分血迷ってだなって思います。ちなみに今尊敬してるのは佐鳥ちゃんのツインスナイプです」
「ああ、苗字の無差別狙撃の……」
「冬島さんって優しそうな顔して平気で人の黒歴史掘り返しますよね」
「黒歴史だったのか」
確かに凄かったと冬島さんによって語られる『アレ』は以前も少し触れたと思うが、無差別乱発の敵にも味方にも攻撃するという狙撃手にあるまじき攻撃であった。
そこで私は玉狛の狙撃手を思い出す。そういえば、本部の壁壊す凄い狙撃手がいて威力も凄まじかった、とかトリオンの数値が凄そう、と語ってみれば、2人は既に東さんやら佐鳥ちゃんから聞いているらしく、「ああ、そうなんだ? でもやっぱり、狙撃手に関してはランク戦で初めて実力が解ったりするからな」と語る冬島さんに、当真先輩が「確かに」と同意をして私を見てきた。どういう意味ですかね。
「真木さんは学校行っちゃったの?」
「そう。苗字は学校行かなくて良いのか?」
「今日はもう良いです。明日とっきーにノート借ります。だから冬島さん出かけましょうよー、バーベキューとか」
「おっ、いいねー」
「いや、真木ちゃんがいないのにダメだろ」
「呼び戻しましょう!」
「お前等も学校に行きなさい」
私と当真先輩は顔を見合わせた。
ラーメンを完食した私達は仮眠室へと向かって枕の下に置いていた旅行雑誌を取り出した。嫌な予感しかしないであろう冬島さんは肩を落として足を組み直している。
「私達 三門市のラーメン屋は全部回ったんですけれど、隣町はまだ冬島さんに前連れて行ってもらった4回しかないじゃないですか」
「4回も連れて行ったのか、俺は」
「遠征の打ち上げもしていないし、苗字、此処の味噌ラーメン凄い食べたいんですよね。ほらみて! 花丸の印付いています!」
「お前がつけてんじゃねーか」
「先輩、本当にうるさい」
ラーメン雑誌を広げる私と当真先輩は何処のお店に行くのかという どうしようもない話題で盛り上がっている。そして、その少し後ろでは冬島さんが私達の事を(多分)暖かい目で見守っている。
因みに、念のために もう一度だけ言っておくと、今日は学校である。内心点がどうのこうのとか言っていたけれど、明日学校に「ボーダーでした」という魔法の言葉を口にするだけで、公欠になるのだから我々は勝ち組である。
「冬島さんも絶対味噌ですよね?」
「味噌とかいってお前のはバターだろ」
「何が悪いんですか!? バターが最も合うラーメンこそ味噌!! バターも美味しいラーメン屋こそ最高のラーメン屋なんですよ!? そんな事もわからないんですか!!?」
「わかんねーよ。味噌にバターいくつトッピングしてんだって話じゃねーか。三つも四つも のっけてたら旨さが半減する。隊長もそう思うだろ?」
「冬島さんは思わないもん!!!」
「どうだかなー」
結局話し合いでは埒があかず、ジャンケンで勝った当真先輩の決めたラーメン屋さんに行く事になったのだけれど、泣きながら「味噌ラーメンが食べたい」と冬島さんに抗議した結果、来週にまた車を出してもらえることになった。
そうして、今週も来週も隣町に連れて行ってもらえる事になった事をハイタッチしながら喜んで隊室を飛び出した私と当真先輩は次回行くラーメン屋さんを決めるべく、私の味噌ラーメンコンプリート本を片手にラウンジにある食堂に来ていた。冬島さんは時間まで作戦室で仮眠をとるらしい。
「何処がいいですかね」
「花丸のとこ行けばいいんじゃねーの?」
「花丸が1つだとでも思っているですか? 花丸はこの本の中だけでも20はありますよ」
「滅茶苦茶あるじゃねーかそれ」
「だから今度の日曜日に行く予定で」
そりゃあ良い、俺も行くわ。流石ラーメン同盟!! 是非行きましょう! とお互いの絆を確かめ合った私達は手を固く握り合った。殿堂入りの敵でしかない当真先輩も、こういう時は同じ食べ物を目的に生きる友だった。きっと、当真先輩は私と友達になったところで、これっぽっちも喜ばないと思うけれど。
そろそろ真剣に考えようと花丸の付いたお店をチェックしていると、当真先輩は私の前髪を触って「長くね?」と首をかしげた。この距離で首を傾げるだなんてイケメンがやったらチョロい私なんて一撃ーーーーなのだけれど、当真先輩はそもそも その枠に該当する事のないリーゼントだった。まあそれはおいておいて。当真先輩の言う通り、確かに前髪は以前よりも伸びていた。「暫く切ってないからなあ」と私も自分の前髪を触ってみた。
「狙撃の時に視界が悪くなる。切れ」
「命令ですか? うーん、巻くと結構丁度良いんですけれど、最近巻かないから邪魔ですよね。じゃあ、切りに行こうかなあ」
「いっそ全部整えてこい、俺みたいに」
「いや勘弁しろ」
丁度良いから これから冬島さんに車出してもらって切りに行けばよくね? そうしようぜ、隊のためにと席を立った当真先輩に私は「冬島さん仮眠してるんだから寝かせてあげましょうよ」と、提案した。
提案はしたのだけれど、この人は普通に聞いてはくれなかった。何が楽しいのかは理解出来ないけれど、この人が この状況を楽しんでいる事だけはわかる。なんて奴だ……。この男に人を労わる気持ちは無いのだろう。私はこの日、確信した。
「冬島さん、本当に起こしてすみませんでした。このリーゼントが」
「結局起こしたお前も同罪だろ」
「私は一応労わりましたー」
「お前のは労わるとは言わねーのよ」
「はいはい。もうどっちが悪くても良いから、早くお前等は車に乗ろうや」
まず冬島さんが近くのコンビニで飲み物が飲みたいと駄々っ子を始める私と当真先輩(当真先輩に関しては絵面も酷い)のせいでコンビニによる羽目になった。しかも冬島さん負担という事で当真先輩も私も、デザート、お菓子、飲み物を容赦なくカゴに放り込んだ。
そのせいで、最早後部座席では私と当真先輩によるお菓子パーティが始まっていた。真木さんがいたら絶対に許してはくれないだろう。前にバーベキューに行った時も、後ろでパーティを始めたら 物凄い顔で「後で片付けろよ」と言われた。怖かった。本当に。
「苗字、当真。車は汚すなよ。次に真木ちゃんが車乗る時に汚かったら仲間外れ云々でまた文句言われるの俺なんだからな」
「でも冬島さんが真木さんを呼び戻さなくて良いって言ったんじゃあないですか〜」
「なんで学校に行った真木ちゃんを呼び戻すんだ。送ってやるから学校に行きなさい」
「これから!!? もう制服ですらない!」
「もういいじゃねーか、冬島さん。さっさと、美容室に行こうぜ。帰りが遅くなっちまう」
真木ちゃんとは今度皆でいけば良いじゃん、という事で話を丸め込む折れる様子の全くない当真先輩に冬島さんが折れて結局車は学校ではなく隣町を目的に走る事になった。美容室へは意外と早く到着して、私が髪を切っている間、2人は車でドライブに行くと話していた。成程、これが真木さんの感じている疎外感というやつか。まあいいけれど。私が髪の毛を切ってもらう為に無駄な時間を過ごしてもらっているわけだし……。私は椅子に座って美容師さんに前髪を簡単に切って貰うのと、後ろ髪を切り揃えるのだけお願いして息を吐いた。美容師さんに、髪質いいね、だとか、どんな手入れをしているの? だとか、これが何とかあれが何とかと言われ一度に色々言われた私は、なんの業界用語だろうかと、聞くのを諦めて全てお任せにした。結果、何故か完成した髪型は髪にウェーブがかけられていた。ちょっと待って。うちの学校は果たしてウェーブは許可されていただろうか。うーん、困った。やっぱり、何の業界用語であろうとお任せは良くないと学んだ日であった。仕方ないか。先生には適当に言おう。そして許してもらおう、私の可愛さに免じて。
まず私は当真先輩に『聞いてください 当真先輩』とメッセージを飛ばした後、秒で既読をつけた先輩はラーメン同盟のグループに冬島さんを招待して我々の会話を始めた。途中『終わったのか?』と尋ねてきた冬島さんに『終わりました』と返すと『直ぐに向かう』と返事が返ってきた。すき……。冬島さんって、性格がイケメンすぎるんだよね……。
「それで気付いたら ウェーブかかってたんですけど、ウチの学校って髪型自由ーーーでしたね、それが許されるなら」
「おい、バター。いい加減に口を直せ」
「すみませんでした。なんか当真先輩の頭を見てると口が滑っちゃって」
「ほー、喧嘩を売るなら買うぜ」
「まさか。私みたいな雑魚が当真先輩みたいな見た目から強そうな人に勝負を挑むなんて勝てる見込みがないのにしませんよ。見込みがあるなら奇襲仕掛けますけどね!!」
「上等じゃねーか」
後部座席で再び口喧嘩を始めた私達に「喧嘩するほど仲が良いっていうもんな」と、ニコニコと笑いながらいう冬島さんの表情と言葉から迅さんにも前に似たような事を言われた事を思い出す。いや私と先輩はラーメンを除く全ての事柄で仲良くねえよ。そのように、心の中で悪態を付いていると当真先輩の方が「どうしたら そうみえるんすか」と完全否定してきた。それは私の台詞だよ。
「開店まで結構時間ありますよねー」
「適当なパーキング止めて菓子パしようぜ、冬島さん。其処丁度一時間200円だぜ?」
「そうしましょうよー、お腹すいたし」
「お前等は自由に生きてるな」
「冬島さん。私、ビンゴ買いました」
「はいはい。停めるから待って」
「冬島さん、こいつにはド甘いな」
パーキングで後ろを広げてお菓子パーティを始めて、ビンゴをして、少し日常について語っていれば、三門市に17時を告げる音楽がなる程度には良い時間になっていた。
「そういえば、もう直ぐ大規模な侵攻があるって話を聞きましたけれど、本当ですか?」
「ああ、なんか上で話が出ていたな」
「隊長は私のこと守ってくださいね」
「……俺より当真に言ってあげな」
「当真先輩は喜びませんよ、絶対」
「当真にしてみれば、苗字は可愛い後輩なんだから、喜ぶんじゃないか?」
「いやまず大前提として本人いるところで そういう話すんなよ、隊長」
じゃあそろそろ行くかと駐車場から車を出発させてラーメン屋を目指していると、冬島さんが赤信号になったタイミングで後部座席に振り返って「そういえば似合ってるよ」と言ってくれた。やっぱり、冬島さんはイケメンのスキルが高いと思う。少なくとも、当真先輩は見習うべきだと思う。
「そうだ冬島さん、私にも何か良い感じのトリガーつくって欲しいんですけど…」
「苗字のサイドエフェクトなら……改造や新しいオプショントリガーなんてなくても充分攻撃手とも戦えるだろ」
「なんか改造トリガーって憧れません? ていうか、そろそろ真木さんに相談しようと思ってたんですけど、鳩原先輩のサブトリガーに鉛弾の組み合わせ使えませんかね。ランク戦に」
お前なら使いこなせるだろうがそれだと冬島さんメインの作戦を崩す事になるぞと当真先輩は言う。ああ、確かに。それなら提案しなくても良いかと思ったけれど冬島さんは唸りながらハンドル操作をしていたから何かしら考えてくれているのかもしれない。
「まあ取り敢えず、先の事は ラーメン食って考えようぜ。あと、隊長。アンタはマジで安全運転してくれよ、頼むから」
ラーメン屋さんに入って、私が味噌。当真先輩がトンコツ。冬島さんが坦々麺を頼んでカウンターに座る。別に拘っている訳じゃないけれど、私と当真先輩はカウンターに座るのが癖になっているのでカウンターに座ってしまったが、良く考えれば3人。テーブル席のが良かったかもしれない。
「私、実は味噌味噌言ってるけど チャンポンも相当好きなんですよね。当真先輩とか冬島さんも実は好きみたいなのあります?」
「味噌バターコーン」
「俺は何でも好きだから 毎回気分で決めてるしな……でも当真が味噌バターコーンが好きなのは意外だな、苗字と良く揉めてるのに」
「確かに。しかもちゃっかり滅茶苦茶ディスってくるバターがのってるやつ」
「お前のが胃もたれしそうなだけで、別にバターも味噌も嫌いじゃねーのよ、俺は」
「へー」