こんなにも違うなんて
仁王の首に腕を回した。彼の首元からは、頭の奥がくらりとするような甘い匂いがした。女の部分が疼いた。仁王に今まで、そんなこと感じたことなかったのに。これはお酒のせいかもしれない。どうしようもなく、仁王が欲しくなった。
「にお、っ、」
「何じゃ、そんな目して。」
「おねがい」
そう言うと仁王の目付きが鋭くなった。背中に心地良いリズムを与えていた手は、急に撫で回すような手つきへと変わった。どくんと胸が高鳴る。きゅんと子宮が反応した。
「ええんか?」
今までに聞いたことがないくらいに色気を含んだ声が耳元で囁かれる。ぞくりとした。早く彼が欲しいと思った。
こくりと頷けば、目の前に仁王と見慣れた天井が映った。ゆっくり下りてくる仁王の首元に腕を回し、目を閉じた。優しく合わさった唇に愛されている錯覚を起こしそうになる。
ブン太とは違う、匂い、手、カラダ。でも、ブン太よりも優しく感じて涙腺が弛む。そういや、最近抱いてくれなかったな。心臓が痛い。
「やさしくしないでっ、」
「仰せのままに」
なんて言いながら、色気のある笑みを浮かべてカラダを慣れた手付きで少し乱暴に撫でられる。何も考えられなくなって、どうにでもなればいいやと少し躍起になりながらも、仁王のことは欲していた。
全部が全部、ブン太とは違う。それが何だか苦しかった。苦しいと同時に埋められる何かがあった。