痛みで忘れる悲しさ

なまえが自分の向こう側にブン太を探しているのが見て取れた。瞳が揺れるのを見て、俺の何処もブン太と似ている所がなかったのも容易に理解できた。それに対して特に何も思わんかったが。


「にお、やっ、」

「ヤじゃのうて、そういう時は素直に『もっと』か『気持ちええ』って言うんじゃよ。」


昔から知った女が、こんな関係を全く想像せんかった女が、瞳に劣情を映している。自分の与える刺激ひとつひとつに快感を受けている。それも、仲が良い友達と長年付き合ってたコイツが。


「なまえちゃん、エロいのう。
優しくされるより、酷くされる方が興奮するなんて、とんだ変態じゃのう。」

「ちがっ、はぁ、ん、」


可愛い顔して、男を知らんような顔して、ちゃっかり教え込まれている。きゅうきゅうと締まるそこは、既にぐちゃぐちゃに濡れていた。


「違わんじゃろ?もっと気持ちよくさせたるき、どうされたいか言ってみんしゃい。」

先程とは違う緩やかな刺激に、目は物足りなさを映す。仁王の首に腕を巻き付け、彼の耳元で切なそうに甘い声でなまえは言った。


「酷くして、痛くして、雅治っ」

「とんだ変態じゃ」


冷たく言い放ったものの、口角が釣り上がるのは抑えられず。痛くしてだなんて普通じゃない。だけど、それを彼女は望んでいるのだ。
仁王は肩に思い切り噛み付いた。なまえの体に力が入る。

「っ、痛、っは、」

更に力を入れて噛み付いた。仁王の口内に鉄の味が広がる。赤が滲むそこに舌を這わす。


「あーあ、血出てしもたのう。けど、なまえちゃんのココはぐっちゃぐちゃになっとるぜよ。」


なまえの耳元で仁王はわざとらしい声色で囁く。静かな部屋に響く水音になまえの羞恥心が高まる。それと同時に更に溢れる蜜。にやりと仁王が笑みを深める。


「なまえちゃん、俺ら相性抜群かもしれんのう。」

嬉しそうに笑う仁王になまえは口付けで返事した。