07
初めての壁外調査。軽い気持ちで考えていた。
巨人をただひたすらに駆逐すればいいと、ただそれだけだと。
しかし結果は違った。多くの仲間が無残な死を遂げた。
軽く考えていた自分も、仲間を救えなかった自分も殺したいくらいに憎んだ。
"この世界はあまりにも残酷だ"
誰かがそんな事を言っていた気がする。
まさにその通りだと、今になって気付く。
本当に遅い。惨めだ。
何が自由か、何が幸せか、そんなものこの世界にはないのではないか、そんな気にすらなっていく。
生き残った先輩達も、私以上に大切な人を沢山失くしているのに、それでも前向きに人類の事を考えている。
強くならなければ、失った仲間達の想いを背負って。
ーーー・・・
「ここに居たのか」
「少し、考え事をしてたんです」
兵舎から少し離れた場所に立っている高台。
誰も居なくて静かで、今この世界に私しか存在しないと思うような錯覚に落ちる。
こんな所にリヴァイ兵長は何をしに来たのだろう。
「皆、お前と同じだ。仲間の死と戦っている」
「リヴァイ兵長も、ですか?」
少し間があいて「あぁ」と一言呟いた。
「ルイーサよ、お前は俺が選んだ精鋭だ。だが、お前は心が弱い。泣きたきゃ泣けばいい、お前の班長は俺だ。俺に縋ればいい」
「リヴァイ兵長って意外と仲間想いなんですね」
笑って言ってみせたつもりだったのに、涙が頬を伝う。
あぁ、自分はこんなにも弱かったのか。
兵長の団服の裾を握りしめて、泣き崩れた。
そんな私に、兵長は黙ったまま頭を撫でてくれている。
こんな愚かな私に縋っていいと言ってくれた。
それだけで強さを取り戻せた気がするのは、リヴァイ兵長のお陰。
「私、決めました」
「あ?」
「自由とか幸せとかは後でいいです。今はただ、仲間を守りたいと思います。勿論、リヴァイ兵長の事も守りますよ」
「そうか。・・・俺を守ると言ってきたのはお前がはじめてだな」
「ん?何か言いましたか?」
「・・・何でもねぇ、ほら行くぞ」
「リヴァイ兵長」
「まだ何かあんのか」
「慰めてくれて有難うございます。これからも頑張って生きてみせますね」
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