エース出航の年に出航する。
エースが白ひげの船に乗ってからは1人でシャボンディ諸島へ向かう。
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よく働くボタンは、評判の看板娘となっていた。だが、それなりの金銭と物資を貯めたボタンは譲って貰った小舟に乗って、ローグタウンを出航した。
得物は父の形見である白縫(しらぬい)と言う大きめの刀だが、それだけが戦う術ではない。海の上を走るなんて当たり前に出来たし、スタンドさえあれば水中での活動時間は体力と気力さえあれば無限。ボタンのスタンド、ディープ・パープルは空気を操る。爆発も起こせて、真空の刃で切り付けられて、空気を猛毒に変える事だって出来る。
波紋の呼吸さえしていれば、怪我の治りだって早くなる。まあ、この世界に生まれたおかげなのだろうが、ボタンの怪我の治りは元々早い事もあって、自分でも驚くほどに回復が早い。
東の海にずっと居る気は無い。理不尽に祖国から逃げて、このままで終われる訳がない。いずれは帰郷し、自分が故郷から追いやられ、両親が死んだ原因である連中に目にものを言わせてやりたい。その気持ちが、ボタンを突き動かしていた。
そんな航海の中で、ボタンはポートガス・D・エース率いるスペード海賊団と出会い、剣士兼料理人として暫し活躍することとなる。
新世界に入る少し前の時点で、七武海の勧誘があったがエースはそれを蹴った。ボタンにとってほんの数年ぶりのシャボンディ諸島では、少しだけ恩師であるレイリーと話せた。
しかし、エースは海賊王関連の話は嫌いらしい。だから自分の伯父が海賊王のクルーだった事など話せるハズも無かった。
白ひげを目指して新世界を進む中で、赤髪のシャンクスに挨拶をすると言い出したエース。直前までの言い方では戦いに行くかのように振る舞うものだからデュースは焦っていた。しかし、エースの弟ルフィの恩人なのだと言う。確かに10年ほど前に赤髪のシャンクスは東の海にいたと言うのは新聞で読んだ事があった。
赤髪は気の良い海賊で、エースと赤髪はルフィの話でとても盛り上がっていた。エースはいつもよく喋るし楽しいヤツだが、弟の話となると更に饒舌だった。ボタンはエースの話が結構好きだった。目指すモノを一時的に忘れて楽しくなれる。
そんなエースと赤髪のやりとりを聞いていて、やっと思い至ったのだ。エースが海賊王の息子なのかもしれない……と。
それがもし合っていてもエースがその事実を嫌っているのなら、尚更自分の素性は言えないな、とボタンは結論付けて、そのまま心に秘めて過ごす事にした。
白ひげの補給地にて、白ひげを待ち受ける。そんな雑な計画で上陸した島にてエースと海峡のジンベエの激闘が5日続いた。
ボタンは全く平気だったがクルー達の多くはバタバタと倒れてしまった。彼らを介抱しつつ、エースの戦いに注視していたボタンは、ジンベエとエースがほぼ同時に倒れた瞬間にエースを介抱する為に即座に駆け寄った。
波紋でエースを癒し始めた瞬間、大きな船が乗り付ける。
ーーー来た!白ひげに違いない。ここは私が引き受けて、少しでもエースを回復させなければ!
「おれの首をとりてェってのはどいつだ?望み通りおれが相手してやろう……!!」
どうやら1人で来たらしい白ひげの覇気で残っていたクルーも倒れていく。
「エース、休んでいなさい……ここは私が!」
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